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役人天国ニッポン 残業代は青天井

2012年09月29日 09時21分10秒 | 行政
<勝手に残ってボロ儲け>

 さいたま市職員の残業代が「高額すぎる!」と話題になっている。昨年度、最も多いケースで、年783万円もの時間外勤務手当を得た職員がいたというから仰天だ。

 先週の定例市議会で、市総務局長が明らかにしたもので、地元紙が報じてネットで怒りの声が相次いだ。この職員は課長補佐級の40代男性。時間外に1873時間も働いていた。年間給与額は791万円というから、残業代と合わせた年収はなんと1574万円! 給料とほとんど同額の残業代なんて、ムチャクチャだ。

 さいたま市では残業が年間1000時間を超えた職員が79人もいたというが、一体、なぜこんなことが起きるのか。市町村は全国で1700以上あるが、ほかの自治体も似たり寄ったりではないのか。ジャーナリストの若林亜紀氏が言う。

「民間企業ではコスト管理のため、できるだけ残業を減らそうとするし、それを超えた分はサービス残業とされ、社会問題になっています。一方、役所の場合は、そもそも予算を多めに見積もって組んでいる上、残業代が足りなくなると他の予算から人件費に回すこともあり、ことに残業代は青天井になりがちです。役所の管理職の多くは、部下の勤務時間管理をするような面倒は避けるし、サービス残業を強いて部下に恨まれることは嫌います。人事課もそうです。それで、予算を流用してでも残業代は多めに払うのです。ちなみに、役所では課長以上になると残業手当がつかなくなるため、課長補佐は残業代を稼げる最後のポストとして人気です」

 民間と違って、上司の決裁なく、本人の意思で残業ができるところも多い。これも残業が減らない要因だ。

「多くの役所で、正職員にはタイムカードによる出退勤の管理がなく、残業代は自己申告でもらえます。上司が残業命令簿に事後にハンコを押すだけ。これでは残業は減りません。10年近く前、長妻昭元厚労相が霞が関でのタイムカード導入を求めましたが、いまだに実現していません」(若林氏)

 やっぱり、この国は役人天国だ。

(日刊ゲンダイ2012年9月25日掲載)

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