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中国レアアース最大手、生産停止延長 需要が急減

2012年11月23日 08時41分27秒 | 海外情報
中国のレアアース(希土類)最大手、内蒙古包鋼稀土高科技は22日、一部工場の稼働停止期間を1カ月延長すると発表した。同社はレアアースの需要急減で、10月23日から1カ月間の予定で中国南部のレアアース産地、江西省の2工場で生産を停止していた。供給過剰感が解消されないため、生産調整を続ける。



内蒙古包鋼稀土高科技の研究所(内モンゴル自治区包頭市)
 稼働を止めているのはハイブリッド車用の高性能モーターに使うジスプロシウムなどを精製・加工する工場。包鋼稀土は価格急落で7~9月期に前年同期比で売上高が5割超、純利益は9割減った。

 中国当局は2010年の沖縄県・尖閣諸島を巡る日中対立の際に、世界供給量の大半を占めていた中国産レアアースを経済制裁カードに使った経緯がある。当時のレアアース価格は11年夏のピーク時に、10年夏の約10倍に高騰した。

 対日輸出の事実上の停止で、大口需要家である日本企業が代替品の開発を急いだ結果、中国産レアアース需要は急減。中国のレアアース生産量はピーク時の06年に16万トンあったが、今年は半減するとみられている。

 中国政府も急激な需要減少に危機感を強めている。商務省は8月、今年のレアアース輸出枠を3年ぶりに前年を上回る水準に設定。工業情報化省も8月にレアアースの生産能力を2割削減する措置を打ち出した。業界に生産規模の下限を初めて設け、小規模企業の淘汰を促す内容だ。輸出、生産の両面で需給の引き締めを狙い、価格引き上げにつなげる戦略だ。

 もっとも、中国ではレアアースの価格高騰を見越した業者が乱開発を進めてきた経緯がある。中国紙によると、中国には126社のレアアース関連企業があり、年産能力は32万トン。世界需要の年12万トンを大きく上回り、供給過剰は深刻だ。世界的な景気減速も重なり、早期の需要回復は見込みにくく、包鋼稀土の生産調整が長期化する恐れもある。

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