ここ2日間連続して「佐吉の狛犬」を追っかけうろうろしていた私、今日は「やまてつ」の名を知る人ぞ知る新王寺駅から西田原本駅間を走る「大和鉄道」の各駅経由ハイキングに参加してきた。鉄道の歴史は古く、線路の部分的な廃止や合併等いろいろな過程を経て現在に至っているらしい。大正7年(1918)開業時から昭和23年電化されるまでは懐かしの蒸気機関車が走っていたそうだ。そして昭和39年に近鉄西田原本線となったらしい。以前に西田原本駅から新王寺駅まで乗った経験があるので歩くと?・・・に心が動いたのである。
寝る事と歩く事だけのシルバーウイーク忙しの毎日である。
9月23日(水)
王寺駅(JR関西本線王寺駅、否、近鉄生駒線王寺駅)に集合した。参加人数のなんと多い事!わざわざ神戸から来られた人も居てびっくりした。コース案内を頂くと、王寺駅→新王寺駅→達磨寺→大輪田駅→佐味田駅→池部駅→箸尾駅→但馬駅→黒田駅→西田原本駅、となっていた。10km~13kmを覚悟しておくといいらしい。
何故か〝達磨さん”が好きな私は達磨寺に寄れるのが嬉しかった。王寺駅から「達磨寺」1053mに到着した。
この寺院は推古天皇(592~628年)の発願に依って建てられ、その後廃退忠興を繰り返し今日に至っているそうだ。聖徳太子が出会った達磨大師の化身・片岡飢人にまつわる伝説がある。境内には6世紀末頃に造られたという3基の古墳跡が残っていたり、石塔埋納遺構等いろいろ在る。私は社務所で可愛い小さい〝達磨さん”を1つ買って帰った。先ほど右目にマジックで●を入れたよ。80歳になったら左目に入れようかな。そんな日が来るかなと楽しみである。
(画像はクリックすると拡大する)
さて、今回の歩き道中には特別な「見どころ」は無かったけれど、各駅の写真だけは残しておこうと思う。
頂いた資料によると達磨寺経由で「大輪田駅」までは2718m。そうそう、大和鉄道唱歌というのが有って、その八番の歌詞はこうである。♪花と月とに千金の 値は春の一夜竹 千世の齢も延ばすべき 桃の林は大輪田駅♪(花と月とに千金の値がある春には、一夜にして根付いたような見事な竹林や寿命も延びるようなりっぱな桃の林が、大輪田駅にはある)綺麗な歌詞だが、今も桃の林はあるのかな?
次の「佐味田川駅」までは4239m。高架をくぐって階段を上がる頃には少々疲れを感じてきた。今日はお天気が良すぎて暑く、前後を歩いていられる方々と交わす言葉は「暑いですね。ちょっとしんどいですね。」で、私の顔は勿論皆さんの顔にも笑みはなかった。(笑)
鉄道唱歌の十六番:♪筵叺(むしろかます)の産地なる 佐味田の塚は類なき 鏡出してその数も 外には見ざる三十六♪(むしろで編んだかますの産地である佐味田。佐味田宝塚古墳から鏡が36枚も出てきた。ほかには類を見ない数だ)
「見どころ」がないまま次は「池部駅」5274m。踏切を渡って南へ進むと「真美ケ丘公園」に行けるはずだ。
伊勢神宮の太神宮常夜燈が在った。田原本から伊勢を目指した大和鉄道と言うから、確かにそうなんだと考えていると目の前にコンビニが見えて、急に休憩したくなった。時間は11時半、お腹も空いていたので丁度よかった。おにぎりを買ってコンビニ店内で食べさせてもらった。一度は体験してみたかったこんな飲食法が突然実現したよ。(笑)
奈良県第二浄化センターを左手にずっと歩くと次は「箸尾駅」7353mに来た。
歌の十二番:♪大野のとなへ古を しのびて過ぐる箸尾駅 下街道の要所にて 人家は軒を並べたり♪(古より大野と呼ばれた地をしのびながら過ぎいく箸尾駅 旧道下街道の要所ゆえ、多くの人家が軒を並べている)
ここで言う下街道と言うのは大和郡山市から安堵町・川西町・三宅町・広陵町を経て大和高田市・葛城市・御所市へと続く道の事かも知れないなぁ~。
かなり疲れてきた。見渡す限り広がっている田んぼの道を進んで行くと「但馬駅」9360mに来た。10キロ近く歩いたわけで、資料の数字を見る度に疲れが増してくる。そして「西田原本駅」まで行く自信が次第になくなっていくのを感じた。(笑)
一軒の家の前で「何処へ行くんですか?」と尋ねられて、『近鉄万歩ハイキング』を説明すると「へぇ~ 凄いなぁ~」と世の中には物好きがいるんだなぁとでも言うような好奇な目で見られてしまった。確かに私もそう思って見たであろう時期があったよな。。。。。
ふと見ると目の前の飛鳥川に【但馬のはま】と書かれた案内版があった。明治25年の鉄道開通まではココが大阪と大和を結ぶ水運の船着き場となっていたというのだ。驚きの新発見である。
そこから15分程歩いた所に桃太郎伝説のある「法楽寺」の前に来た。「黒田駅」が近くになってきたようだ。
法楽寺が孝霊天皇の居所・黒田廬戸宮(くろだいおとのみや)跡に建てられていて、皇子である吉備津彦命(きびつひこのみこと)が桃太郎のモデルと言われている事からここが桃太郎生誕の地とされている様だ。誰もが知る童話「ももたろう」は、何とまぁ~そうだったのかとこれまた驚きであった。このお寺には地蔵菩薩坐像が祀られているらしく、歌の二十二番:♪村を都と今も呼び 庵戸の宮の宮柱 太しく立てし黒田には 子安地蔵の法楽寺♪(今も都と呼ぶ廬戸の宮跡にある黒田村には子安地蔵で有名な法楽寺がある)
少し離れた所に約1500年前の物と言われている前方後円墳・「黒田大塚古墳」があったが、私は見て廻る元気はなく、黒田駅でギブアップして電車に乗ると言い始めていた。その時、昔の知人0さんに会い、お店でかれこれ半時間程コーヒ&ケーキで休憩できた。元気は回復したがゴールまでの2457mはきつそうだったので「黒田駅」10629mから乗車する。黒田駅は無人駅だったよ。
「西田原本駅」13086m に着くと「お疲れ様でした!」と労いの笑顔と大和茶のふるまいを受けて癒された。ペットボトルの水も空っぽで有難かった。
すっかり元気になった私は彼の提案で近鉄田原本線「結崎」で降りて、磯城郡川西町下永の「八幡神社」の佐吉の狛犬を見に行く事にした。そうと決まると私の疲れは何処やらへ。現金だよな。(笑)
駅から15分足らずで「八幡神社」に到着。期待の「佐吉の狛犬」は伴堂の「杵築神社」とほぼ同じだった。年代も同じ1859年のようである。作師照信 と花押の刻印を確認し、さわやか気分で神社を後にした。狛犬のいろんなアングルを楽しんでおこう。
ギブアップした分の空白を埋めるに足る充分な満足感に浸りながら帰宅して、自分で自分に「お疲れ様」の独り言。
おしまい。
寝る事と歩く事だけのシルバーウイーク忙しの毎日である。
9月23日(水)
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何故か〝達磨さん”が好きな私は達磨寺に寄れるのが嬉しかった。王寺駅から「達磨寺」1053mに到着した。
この寺院は推古天皇(592~628年)の発願に依って建てられ、その後廃退忠興を繰り返し今日に至っているそうだ。聖徳太子が出会った達磨大師の化身・片岡飢人にまつわる伝説がある。境内には6世紀末頃に造られたという3基の古墳跡が残っていたり、石塔埋納遺構等いろいろ在る。私は社務所で可愛い小さい〝達磨さん”を1つ買って帰った。先ほど右目にマジックで●を入れたよ。80歳になったら左目に入れようかな。そんな日が来るかなと楽しみである。
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さて、今回の歩き道中には特別な「見どころ」は無かったけれど、各駅の写真だけは残しておこうと思う。
頂いた資料によると達磨寺経由で「大輪田駅」までは2718m。そうそう、大和鉄道唱歌というのが有って、その八番の歌詞はこうである。♪花と月とに千金の 値は春の一夜竹 千世の齢も延ばすべき 桃の林は大輪田駅♪(花と月とに千金の値がある春には、一夜にして根付いたような見事な竹林や寿命も延びるようなりっぱな桃の林が、大輪田駅にはある)綺麗な歌詞だが、今も桃の林はあるのかな?
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鉄道唱歌の十六番:♪筵叺(むしろかます)の産地なる 佐味田の塚は類なき 鏡出してその数も 外には見ざる三十六♪(むしろで編んだかますの産地である佐味田。佐味田宝塚古墳から鏡が36枚も出てきた。ほかには類を見ない数だ)
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伊勢神宮の太神宮常夜燈が在った。田原本から伊勢を目指した大和鉄道と言うから、確かにそうなんだと考えていると目の前にコンビニが見えて、急に休憩したくなった。時間は11時半、お腹も空いていたので丁度よかった。おにぎりを買ってコンビニ店内で食べさせてもらった。一度は体験してみたかったこんな飲食法が突然実現したよ。(笑)
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歌の十二番:♪大野のとなへ古を しのびて過ぐる箸尾駅 下街道の要所にて 人家は軒を並べたり♪(古より大野と呼ばれた地をしのびながら過ぎいく箸尾駅 旧道下街道の要所ゆえ、多くの人家が軒を並べている)
ここで言う下街道と言うのは大和郡山市から安堵町・川西町・三宅町・広陵町を経て大和高田市・葛城市・御所市へと続く道の事かも知れないなぁ~。
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一軒の家の前で「何処へ行くんですか?」と尋ねられて、『近鉄万歩ハイキング』を説明すると「へぇ~ 凄いなぁ~」と世の中には物好きがいるんだなぁとでも言うような好奇な目で見られてしまった。確かに私もそう思って見たであろう時期があったよな。。。。。
ふと見ると目の前の飛鳥川に【但馬のはま】と書かれた案内版があった。明治25年の鉄道開通まではココが大阪と大和を結ぶ水運の船着き場となっていたというのだ。驚きの新発見である。
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法楽寺が孝霊天皇の居所・黒田廬戸宮(くろだいおとのみや)跡に建てられていて、皇子である吉備津彦命(きびつひこのみこと)が桃太郎のモデルと言われている事からここが桃太郎生誕の地とされている様だ。誰もが知る童話「ももたろう」は、何とまぁ~そうだったのかとこれまた驚きであった。このお寺には地蔵菩薩坐像が祀られているらしく、歌の二十二番:♪村を都と今も呼び 庵戸の宮の宮柱 太しく立てし黒田には 子安地蔵の法楽寺♪(今も都と呼ぶ廬戸の宮跡にある黒田村には子安地蔵で有名な法楽寺がある)
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すっかり元気になった私は彼の提案で近鉄田原本線「結崎」で降りて、磯城郡川西町下永の「八幡神社」の佐吉の狛犬を見に行く事にした。そうと決まると私の疲れは何処やらへ。現金だよな。(笑)
駅から15分足らずで「八幡神社」に到着。期待の「佐吉の狛犬」は伴堂の「杵築神社」とほぼ同じだった。年代も同じ1859年のようである。作師照信 と花押の刻印を確認し、さわやか気分で神社を後にした。狛犬のいろんなアングルを楽しんでおこう。
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ギブアップした分の空白を埋めるに足る充分な満足感に浸りながら帰宅して、自分で自分に「お疲れ様」の独り言。
おしまい。