気温にして24℃くらいかな、いい秋日和が続いて、昨日は彼に誘われて宇陀の菟田野(うたの)区にある平井大師山石仏群を訪ねた。
9月30日(水)
近鉄大阪線榛原駅から平日のみの運行で1日に6本しか走っていないという東吉野行きのバスに乗った。マイカーを廃車して5ケ月あまり、バスや電車利用の旅を楽しもうとは思うものの、なかなか大変だ。
古市場にある「宇太水分神社」(うだみくまりじんじゃ)に立ち寄った。彼が初めてというので付き合ったのだが、鳥居の前に立って驚いた。佐吉の狛犬が迎えてくれたのである。「おおっ 佐吉の狛犬だわ!」思わず叫んだ私。その声に彼は「付き合ってよかっただろう。」と得意顔で笑っていた。(笑)
この水分神社は第10代崇神天皇(すじんてんのう)の勅命によって水の神様が祀られていて、3軒並ぶ本殿は鎌倉時代の建築で国宝だそうだ。右から第一殿には「天水分神(あめのみくまりのかみ)」、第二殿には「速秋津比古命(はやあきつひこのみこと)」、第三殿には「国水分神(くにのみくまりのかみ)」が祀られているらしい。本殿右に並ぶ2軒のお社は摂社だそうだ。
檜皮葺の手水舎の水が蛙の口から流れていて、珍しくて驚いたが、五穀豊穣・水の神様ならではと納得した。
(画像はクリックすると拡大する)
境内で偶然お会いした村の世話役らしき方が、来たる10月18日のお祭りについて話して下さった。
宇陀にはもう2つの水分神社が在り、1つは榛原下井足(はいばらしもいだに)に在る「下社」と言われる宇太水分神社、もう1つは菟田野上芳野(うたのかみほうの)に在る「上社」と言われる惣社水分神社(そうじゃみくまりじんじゃ)で、お祭りの日には「上社」の女神(速秋津姫神)が鳳輦神輿(ほうれんみこし)に乗ってこちらの「中社」宇太水分神社の男神に会いに来られるそうである。屋根に鳳凰の飾りのある豪華な神輿の他、立派な太鼓台六台程が神社の境内に集まっている写真を見せて下さった。長い〝御渡り″もさぞかし見ごたえがあるに違いない。思わぬ話を聞かせてもらい、早やお祭り気分を味わって楽しかったよ。
神社を後にして、宇陀の風景を楽しみながら歩いて行くと、刈り取った稲が長い竿に干されていたり、あちこちでコスモスが風に揺れていたり、どんぐりの実が落ちていて上を見ると実が上を向いて生っているのを発見したりして時間が過ぎていった。
細い脇道に入って行くと、今は宇陀歴史上最大の謎の1つとされている、忘れられた観音霊場『宇陀西国三十三所』の第12番札所「観音寺」に着いた。彼が本を片手に道を尋ねた方は「へぇ~あれが観音寺って言うんですか。誰も行きませんで。」と、建物の存在は知っていても何であるかの認識はないようだった。
朽ちかけた建物の横手に、本に記載されている寛政10年(1798)と元文元年(1736)の風化しかけた碑を見つけて彼は感動していた。
紅葉した木の葉が落ちる境内で〝おにぎり″とお菓子を食べて休憩させてもらった。勝手気ままな歩きである。
本命の平井大師山石仏群に着いたのは12時20分、猪が檻にかかっているかどうかをみる為に犬と歩いて行かれる村の方に付いていく。そんなに山奥ではないのに、この辺の農家の方は猪や鹿や兎との闘いだと困っていられた。
標高437mの大師山には100体余りの石仏が在り、四国八十八ケ所を模した「平井八十八ケ所霊場」(1848~1859年頃に建設)となっているようだ。きれいに整備されているので、石仏巡りのハイキングコースになっている。
第1番の霊山寺には3体の石仏が並んでいて、向かって右端が本尊の釈迦如来、真ん中が弘法大師、左端が1番番外の地蔵菩薩だそうだ。3体とも佐吉の作品だという。すっかり佐吉の狛犬の虜になっている私だが、石仏に関しては一目で佐吉と分かる特徴を知らない。
順路に沿ってくねくね曲がって山を上がったり下ったりしている内、案内板を読む気力がなくなって来た。ここでは1番の3体、19番の立江寺、72番の曼陀羅寺、32番禅師峰寺の女人像、43番明石寺の千手観音、45番岩屋寺の不動明王そして87番番外の長谷式観音を投稿しておこう。
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足はくたくたに疲れたけれど、山里の綺麗な空気を吸って暖かい人情に触れて、いい日を過ごしたよ。おつかれさま。
9月30日(水)
近鉄大阪線榛原駅から平日のみの運行で1日に6本しか走っていないという東吉野行きのバスに乗った。マイカーを廃車して5ケ月あまり、バスや電車利用の旅を楽しもうとは思うものの、なかなか大変だ。
古市場にある「宇太水分神社」(うだみくまりじんじゃ)に立ち寄った。彼が初めてというので付き合ったのだが、鳥居の前に立って驚いた。佐吉の狛犬が迎えてくれたのである。「おおっ 佐吉の狛犬だわ!」思わず叫んだ私。その声に彼は「付き合ってよかっただろう。」と得意顔で笑っていた。(笑)
この水分神社は第10代崇神天皇(すじんてんのう)の勅命によって水の神様が祀られていて、3軒並ぶ本殿は鎌倉時代の建築で国宝だそうだ。右から第一殿には「天水分神(あめのみくまりのかみ)」、第二殿には「速秋津比古命(はやあきつひこのみこと)」、第三殿には「国水分神(くにのみくまりのかみ)」が祀られているらしい。本殿右に並ぶ2軒のお社は摂社だそうだ。
檜皮葺の手水舎の水が蛙の口から流れていて、珍しくて驚いたが、五穀豊穣・水の神様ならではと納得した。
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境内で偶然お会いした村の世話役らしき方が、来たる10月18日のお祭りについて話して下さった。
宇陀にはもう2つの水分神社が在り、1つは榛原下井足(はいばらしもいだに)に在る「下社」と言われる宇太水分神社、もう1つは菟田野上芳野(うたのかみほうの)に在る「上社」と言われる惣社水分神社(そうじゃみくまりじんじゃ)で、お祭りの日には「上社」の女神(速秋津姫神)が鳳輦神輿(ほうれんみこし)に乗ってこちらの「中社」宇太水分神社の男神に会いに来られるそうである。屋根に鳳凰の飾りのある豪華な神輿の他、立派な太鼓台六台程が神社の境内に集まっている写真を見せて下さった。長い〝御渡り″もさぞかし見ごたえがあるに違いない。思わぬ話を聞かせてもらい、早やお祭り気分を味わって楽しかったよ。
神社を後にして、宇陀の風景を楽しみながら歩いて行くと、刈り取った稲が長い竿に干されていたり、あちこちでコスモスが風に揺れていたり、どんぐりの実が落ちていて上を見ると実が上を向いて生っているのを発見したりして時間が過ぎていった。
細い脇道に入って行くと、今は宇陀歴史上最大の謎の1つとされている、忘れられた観音霊場『宇陀西国三十三所』の第12番札所「観音寺」に着いた。彼が本を片手に道を尋ねた方は「へぇ~あれが観音寺って言うんですか。誰も行きませんで。」と、建物の存在は知っていても何であるかの認識はないようだった。
朽ちかけた建物の横手に、本に記載されている寛政10年(1798)と元文元年(1736)の風化しかけた碑を見つけて彼は感動していた。
紅葉した木の葉が落ちる境内で〝おにぎり″とお菓子を食べて休憩させてもらった。勝手気ままな歩きである。
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標高437mの大師山には100体余りの石仏が在り、四国八十八ケ所を模した「平井八十八ケ所霊場」(1848~1859年頃に建設)となっているようだ。きれいに整備されているので、石仏巡りのハイキングコースになっている。
第1番の霊山寺には3体の石仏が並んでいて、向かって右端が本尊の釈迦如来、真ん中が弘法大師、左端が1番番外の地蔵菩薩だそうだ。3体とも佐吉の作品だという。すっかり佐吉の狛犬の虜になっている私だが、石仏に関しては一目で佐吉と分かる特徴を知らない。
順路に沿ってくねくね曲がって山を上がったり下ったりしている内、案内板を読む気力がなくなって来た。ここでは1番の3体、19番の立江寺、72番の曼陀羅寺、32番禅師峰寺の女人像、43番明石寺の千手観音、45番岩屋寺の不動明王そして87番番外の長谷式観音を投稿しておこう。
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足はくたくたに疲れたけれど、山里の綺麗な空気を吸って暖かい人情に触れて、いい日を過ごしたよ。おつかれさま。