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員弁梅林と軽便鉄道

2017-03-13 | 日記
軽便鉄道って?
明治~昭和にかけて造られた小さなサイズの鉄道(線路の幅が76.2cm)で、現在旅客営業をしているのは四日市あすなろう鉄道、黒部渓谷鉄道、三岐(さんぎ)鉄道北勢(ほくせい)線だけらしい。ちなみに日本の普通路線のレール巾は106.7cm、新幹線は143.5cmだそうだ。普通の鉄道より最高速度は遅く輸送力も小さいが、敷設にお金がかからなかったので通勤・通学などに便利な生活路線として昔は地方のあちこち300ケ所で走っていたそうである。。

そんな軽便鉄道沿線ウォークといなべ梅林観光ツアーに、昨日参加してきた。

  3月12日(日)
西大寺発午前7時30分、39人を乗せてバスは午前11時いなべ梅林に着いた。ココは東海エリア最大級の規模で梅は約100種類4500本あるらしい。残念ながら未だ五分咲き状況でちょっと寂しいお花見であったが、それはそれは沢山の人出で、帰りには公園に通じる1本道が公園に向かう数珠繋ぎの車で2キロほど詰まっていた。公園は広くても駐車場が狭く1本道しか無い、一体どうなる?
          (画像はクリックすると拡大する)

中でも綺麗な梅の木を探し、その下で頂いたお弁当、それなりにお花見気分を少しばかり楽しんだかな。遠くに見える鈴鹿山脈が私達の寂しい気持ちを慰めてくれた。
思い出に苗木を1本と思っていたのに4列あるトイレ待ちはなんと30分以上、大変な込み様で大急ぎでバスに戻った。皆んな愚痴を言っても始まらないのを知っている。写真を残し満開の公園を想像しておこう。

「歩き」は午後1時30分、いなべ市役所の前から開始。
市街を抜けると「ねじり橋」と「めがね橋」の表示があって、先ずは「ねじり橋」に来る。楚原駅の近くに位置するらしい。案内のボランティアさんがいろいろ説明して下さった。用水路と橋が斜めに交差していて、アーチの下部に"ひねり"を入れて積まれているコンクリートブロック製の橋は芸術的で素敵だった。。
一方、200m位離れて明智川に架かる「めがね橋」は3連でこれまた綺麗なアーチであった。
大正3年(1924)に西桑名駅~楚原駅、そして大正5年に楚原駅~阿下喜(あげき)駅が造られたそうだが、その後者の時代から現代に至って活躍している橋だから大変貴重な橋である。平成21年度土木学会推奨土木遺産に認定されているらしい。
明智川は、野焼きが済んだばかりのようで、今日はめったに見られない"めがね橋"の景色に遭遇した。
      

明智川を越えると巨大な幟が立つ八幡神社の鳥居があった。鳥居を抜けて三岐線の線路を越えると境内に入る。鳥居と神社の間に鉄道が走っているなんて、ミニ車両ならではの今では考えられない敷設である。
社殿の前には通神と書かれた球体と至誠と書かれた砲弾のモニュメントが置かれていたが、球体は地雷と同じ様な機雷らしくこの2つは日露戦争に関係のある奉献品らしい・・・・・
          
電車の音がして黄色とオレンジの可愛らしい車体が目の前を通り過ぎて行った。皆んな歓声を挙げて見送った。

員弁川(いなべ川)の岸辺は消防車横付で野焼きの真っ最中、へぇ~ 大掛かりな作業なんだなぁ~と初めて見る公的な野焼き風景にちょっと感動を覚えた。色んな手入れがあってこそ川はきれいに保たれるんだよな。                                    
                      

間もなく笑福寺に着いた。急な石段を登りながら期待していたが、鐘楼以外お寺らしき建物は何もなかった。
持参したコーヒーとお菓子で一休みし、歩きを再開する。時計を見ると午後3時5分であった。
踏切に来てナローゲージの巾を実際に自分の足で体感してみたく、短い脚でまたいでみた。こんな感じ!
すぐ近くに麻生駅があった。駅名は「そうだ」と読むそうだ。
ゴールの阿下喜駅まで後4キロと聞く。足が「後2キロ位なら大丈夫だけど・・・電車に乗ろうよ!」、心が「いつか廃線になるかもよ。乗っておこうよ!」と語り掛けてきた。迷っている内に切符を持った彼の手が伸びてきて乗る事になってしまった。(笑)
   

午後3時23分発。コンパクトな車内に腰掛け先頭窓からカーブの線路景色を眺めると嬉しくなって、半分は自分の意思で半分は強制的だったが、結果的にはこれで良かったかもと思えた。
5分程で阿下喜駅に着いた。単線なのでこの列車は折り返し西桑名駅に向かう。
ちなみに路線の駅名は西桑名⇔馬道 西別所⇔蓮華寺 在良⇔星川 七和⇔穴太⇔東員⇔大泉⇔楚原⇔麻生⇔阿下喜だそうだ。読み方が又むずかしい。
          

さて、皆んなが到着される予定時刻まで50分ある。軽便博物館前には昭和6年製モニ226号電車が保存展示されていて、180mの15インチゲージ鉄道「北勢軽便鉄道阿下喜線」と呼ぶ路線が敷かれ、無料体験スペースが設けられていた。
大々の年寄りがちょっと恥ずかしかったが折角なので勇気を出して、ミニ電車や軌道自転車に乗せてもらった。嵯峨野の保津川橋梁で乗った軌道自転車は漕ぐ必要がなかったけれど、これぞ私の想像していた軌道自転車らしい。カーブ部分でちょっとドキッとしたが、楽しかった。かつて北勢町麻生田にあった駅で2004年(平成16年)に廃駅となったらしい六石(ろっこく)駅の立て看板・駅標も作られていて面白い。製作者の気持ちが込められているんだよな。伝わってきたよ。
遊び終えて思うに、歳を重ねると子どもに戻るとはこういう事かな?とプライドを無くした自分を慰めている次第。
       

モニ226号の車内に入っても良い事が解り入らせてもらった。木製の床、座りながら手が届く長~い吊革、お向かいの人と小声で会話が出来そうな狭い空間である。にこやかな笑顔でモニ226号の歴史を丁寧に説明して貰えるのは最高の"おもてなし"で嬉しい。
    【モニ226号車、この車両は北勢線の前進である「北勢鉄道」の電化時に新造された電車で、
     北勢鉄道で活躍した後、同じくナローゲージの近鉄内部・八王子線に転籍。1983年に廃車後、
     四日市スポーツランドという施設で保存されていたものを移設し、製造当時の方法で修復作業
     を行い、外観復元された木製ボディの電車です。】
           ←阿下喜駅

博物館は地元有志の方々のボランティアで第1・3日曜日に開館されているとの事、今日はツアー客の為の特別開館でラッキーだった。珍しいねじり橋も見たし、壮大な野焼き風景も見たし、貴重な軽便鉄道にも乗れたし良かった。完歩した彼も満足できたようで良かった。
それに員弁に着くまでにバスの車窓から見た伊吹山(トップの画像)、真っ白い雪が太陽に照らされ輝いていたのも忘れられないだろうなぁ~。











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