熊本県荒尾市の万田坑が、ついに世界遺産に決定の日をむかえました。
5月から始めた「万田坑ガイド」にもようやく慣れてきたらしい夫。
このごろは会話や質問にも気楽に答えられるようになり、拍手をもらうと
「うれし涙がわくよ」といっていた。
今日のお土産話から
「ほう?これが石炭ですか?」
黒い石を初めて見たお客さんからの感嘆の声だったそうな。
「今は、石炭を知らん人がおらすけんねぇ、びっくりするよ」
「え?いくつぐらいの人?」
「それがいい年したおばさんタイ」
「おばさんて、いくつぐらい?」
「そうねぇ、50才ぐらいやろかね・・・」
「50才ぐらいって、うちのKちゃん(長女)ぐらいよ」
「え?我が子を、おばさんって呼ぶようになったとは、俺もじいさんやったか!」
とっくの昔にじいさん・婆さんになってるのに・・・うふふ~
ちなみに家の長女(K子)は生まれた時から、父親が炭鉱勤務だったので
石炭のことはちいさいときから大切なものだということを知っていました。
やはり炭鉱に縁がない人には ”燃える石” 石炭のことを知らないのが
あたり前の世の中に代わってきたということでしょうか。
昭和14年ごろの万田坑の模型
三池炭鉱生みの親
さる4月初めにひょんなことから、
炭坑勤務40年の経験を生かしての万田坑ガイドをすすめられた夫。
はじめは
「そんなこと俺にできるもんかい」と笑い飛ばしていたが、
「出来るかどうか、やってみなけりゃわからんよ。話だけけでも聞いてみたら」
私に背中をおされて出かけて行った夫。
鉱山学校時代の同級生でもあり、
ガイドでは先輩のHさんから話を聞いてきた夫は
「やってみるよ」と上気した顔で帰ってきたのだった。
4月からガイドの見習いとして勉強開始、ひさしぶりの炭鉱時代を思い出したのか
生き生きとして他の色々な資料をよせては熱心に調べ始めた。
5月からひとりで案内を開始。
週に2~3回のガイド役に張り切っています。
1コースが30分ほどの説明だが、なるべく分かりやすく説明すると、終わりに大きな拍手がくるそうな。思わず涙ぐむときもあるといっていた。
40年もの長い炭鉱勤務の経験を生かしてのガイド役を
新しい生き甲斐としている夫がとても頼もしくも見えます。