昨年、学芸員の勉強がてら区立の歴史博物館をいくつか見学したのですが、どこも中途半端な印象がありました。それぞれの区の歴史という限定的な視点になっていて、区を越えた広い範囲で俯瞰できないこと、旧石器時代から近代までを網羅的に展示しているためにどの時代も資料が少ないこと、特に考古遺跡の少ない区では考古資料が少ないこと、などが不満として残りました。それ以来、東京では東京国立博物館を除いて、考古資料を堪能できる博物館はないものだと思っていたのですが、ひょんなことからこの國學院大學博物館のことを知り、大きな期待をもって見学に行ってきました。
この博物館は「校史」「考古」「神道」の3つのゾーンに分かれています。公式サイトによると、校史ゾーンの説明には「國學院の校名に冠する「国学」とは、日本の伝統文化に関する諸現象・事物の成り立ちとその本質の解明を目指した学問であり、古典籍や古器古物などの「モノ」を通じて、日本人の「心」を究明する総合的な日本文化学である。ここでは、國學院およびその設立母体である皇典講究所関連の資料や、本学所蔵の資料・コレクションを通して、本学における伝統文化研究・教育の実態を明らかにし、「モノ」と「心」に関する本学の歴史と学問の展開を追う。」と書かれています。
校史ゾーンの展示スペースです。
國學院大學の前身である皇典講究所の初期の時間割です。
古事記や日本書紀を始めとする古代の歴史書の学習が欠かせないようです。興味深く見ました。
考古ゾーンの展示スペースは想像以上に広くて展示資料も充実していました。
とくに石器や土器の量に圧倒されました。
熊襲の土器とされる熊本の免田式土器です。これを見れたのが一番の収穫でした。
古墳時代の資料も充実しています。
「王権と古墳―倭国統合の象徴―」と題した特集展示が開催されていました。
神道ゾーンは写真撮影が禁止されていたので一枚も撮れませんでした。神社や祀り(祭り)に関する展示が中心ですが、新天皇の即位というタイミングも手伝ってたいへん興味深く見学しました。
大きな期待を持って見学に訪れ、その期待を裏切られることなく、大きな満足をもって館をあとにしました。館内は熟年夫婦、若い女性など大勢の見学者でにぎわっていました。また機会を作って見学に行きたいと思います。
↓↓↓↓↓↓↓電子出版しました。ぜひご覧ください。
この博物館は「校史」「考古」「神道」の3つのゾーンに分かれています。公式サイトによると、校史ゾーンの説明には「國學院の校名に冠する「国学」とは、日本の伝統文化に関する諸現象・事物の成り立ちとその本質の解明を目指した学問であり、古典籍や古器古物などの「モノ」を通じて、日本人の「心」を究明する総合的な日本文化学である。ここでは、國學院およびその設立母体である皇典講究所関連の資料や、本学所蔵の資料・コレクションを通して、本学における伝統文化研究・教育の実態を明らかにし、「モノ」と「心」に関する本学の歴史と学問の展開を追う。」と書かれています。
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とくに石器や土器の量に圧倒されました。
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