難解な哲学書は解説書を読んで理解していた気になっていたが、ハンナ・アーレントの「人間の条件」(志水速雄訳 ちくま学芸文庫)を読んでいたら、原書を読むことの重要性を嫌というほど知らされた。彼女は「全体主義の起源」でナチスドイツが全体主義へと向かう道程を解説してみせたが、それ以外にも多くの言葉を残していたのだ。
「最大多数の最大幸福が実現した暁には、世界の物が、すべて消費と消費による絶滅の脅威に曝される」のような記述を見つけた。(第三章労働の17消費社会)これはまさに「人新世」の現代社会の大消費社会が、地球環境を壊滅的に破壊していることを予想しているので、びっくりした。
「死んだ物体は,一切を含む自然の巨大な円環の中に帰ってゆく。この円環の中では、始めもなければ終わりもなく、すべての自然物が、変化もなければ死もない繰り返しの中で回転しているのである。」P.152
去年から続いた在宅勤務のおかげで、毎日散歩が出来た。その中で桜が咲き散り、つつじが咲き散り、バラが咲きアジサイが咲くという自然の営みが、確実に毎年毎年繰り返される丸で円のような循環と、座禅の中で感じた宇宙(自然)と一体となる循環感(円)と同じことをアーレントも言っていたのだ。
コロナ禍の在宅勤務で始めた毎朝の散歩も、1年以上が過ぎた。いつもの散歩道にも初夏がやってきて、1年を通じて同じ季節が巡っていることを実感する。今朝の雨上がりの散歩道に例年より早く春バラがそろそろ満開を迎えつつある。地球が規則正しく太陽の周りをまわるのに合わせ、季節も1年を通して丸を描くように循環しているのがよくわかる。私の住む横浜市は、春先から初夏のような気温が続き、今年も桜の開花が早かった。観測史上最も早い開花となっている地点が多いとニュースで報道している。この分では今夏も40度近い猛暑日が続くに違いない。毎朝の散歩で季節のずれと、確実に地球は温暖化していると感じる。季節は本来規則正しく循環する丸なのに、多くの野生生物を途切れさせたり、夏が異常に長いいびつな楕円にしたりと壊してしるのは人類なんだと、もう夏のような日差しを見上げる。
「最大多数の最大幸福が実現した暁には、世界の物が、すべて消費と消費による絶滅の脅威に曝される」のような記述を見つけた。(第三章労働の17消費社会)これはまさに「人新世」の現代社会の大消費社会が、地球環境を壊滅的に破壊していることを予想しているので、びっくりした。
「死んだ物体は,一切を含む自然の巨大な円環の中に帰ってゆく。この円環の中では、始めもなければ終わりもなく、すべての自然物が、変化もなければ死もない繰り返しの中で回転しているのである。」P.152
去年から続いた在宅勤務のおかげで、毎日散歩が出来た。その中で桜が咲き散り、つつじが咲き散り、バラが咲きアジサイが咲くという自然の営みが、確実に毎年毎年繰り返される丸で円のような循環と、座禅の中で感じた宇宙(自然)と一体となる循環感(円)と同じことをアーレントも言っていたのだ。
コロナ禍の在宅勤務で始めた毎朝の散歩も、1年以上が過ぎた。いつもの散歩道にも初夏がやってきて、1年を通じて同じ季節が巡っていることを実感する。今朝の雨上がりの散歩道に例年より早く春バラがそろそろ満開を迎えつつある。地球が規則正しく太陽の周りをまわるのに合わせ、季節も1年を通して丸を描くように循環しているのがよくわかる。私の住む横浜市は、春先から初夏のような気温が続き、今年も桜の開花が早かった。観測史上最も早い開花となっている地点が多いとニュースで報道している。この分では今夏も40度近い猛暑日が続くに違いない。毎朝の散歩で季節のずれと、確実に地球は温暖化していると感じる。季節は本来規則正しく循環する丸なのに、多くの野生生物を途切れさせたり、夏が異常に長いいびつな楕円にしたりと壊してしるのは人類なんだと、もう夏のような日差しを見上げる。