あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

映画 スイートハート・チョコレート

2014-02-22 01:21:56 | 日記
 日中合作のラブストーリー。2012年作。

 「幸福の黄色いハンカチ」をみて北海道に絵を学ぶため留学した林月(リン・ユエ)
をめぐる2人の男性。
 アリがちで、先の読める展開ではあるが、10年間の思い出を振り返りながら2人、
3人の物語が進んでいく。
 やっぱりこの2人はダメなんかなぁ、と思いつつも話しに引き込まれていって、深夜に
もかかわらずテレビに見入ってしまった。
 
 雪山で遭難した自分を助ける途中に交通事故死してしまった、元カレの理想のチョコ
レートとチョコレートショップを求め続ける主人公(リン・ユエ)の可憐な美しさが何とも
切なく、また彼女の気持ちを知って、なかなか踏み出せない友達以上恋人未満のもう一人
の主人公(総一郎)の抑制的な態度も、これまた非常に切ない。

 画家を目指したリン・ユエがショコラティエに、旅館の息子でスキー場の救難隊長だっ
た総一郎が芸術家になって、それぞれ上海で成功を収めるという2人、3人の人生の夢
が交錯していくストーリーのなか、主人公2人の気持ちに変化が。
 周囲の誰もが変化を促していく、そんな優しさも、また良い。

 繰り返される回想シーンや、何気ないシーンに伏線がいっぱいあって、最後は総一郎が、
彼女に受け入れられるレベルのチョコを自作するんだろうな、と思いつつ、見ていると、
元カレの理想のお店を追及していた彼女のお店10周年で、お店に変化が・・・。
 元カレの語っていた「温かみのある木の看板」を掲げておいたのに、それがステンレス
製の看板に架け替えられ・・。
 ひょっとすると、ひょっとするのか・・・。

 男2人のデートやプロポーズにおける気障な演出も、映画とはいえ、それが読めてしま
う自分の気障さにも呆れつつも、そうした演出もあってか、中国における北海道旅行ブー
ムを決定づけたともされる秀作である。

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