【ヤマト前身勢力の戦略】
ヤマト前身勢力は、農具、武具の鉄資源を自前で準備する技術を持ち合わせていませんでした。大陸からの鉄鋌の供給が途絶えれば窮地に追い込まれます。国力をつけ始めた葦原中国と南の狗奴国、海を隔ているとはいえ背後の大陸勢力がいつ攻勢に出てくるかわかりません。三方ふさがった状態を打開するためにとった行動が、先ず、葦原中国の国譲りの交渉です。葦原中国には良質な鉄資源と技術がありました。全面戦争になれば双方が大打撃を受け、北は大陸、南は狗奴国に隙を与える結果となります。
そこで、ヤマト前身勢力が葦原中国に対して持ち出したのが交換条件と新しいクニ作りのビッグプランです。当初は多少の示威行為もあったと思われます。しかし、葦原中国の神にとって、出雲大社の高層神殿の建設とヤマトという新しい土地に神として祀られるのは、何とも魅力的な話しでした。
ヤマト前身勢力は、農具、武具の鉄資源を自前で準備する技術を持ち合わせていませんでした。大陸からの鉄鋌の供給が途絶えれば窮地に追い込まれます。国力をつけ始めた葦原中国と南の狗奴国、海を隔ているとはいえ背後の大陸勢力がいつ攻勢に出てくるかわかりません。三方ふさがった状態を打開するためにとった行動が、先ず、葦原中国の国譲りの交渉です。葦原中国には良質な鉄資源と技術がありました。全面戦争になれば双方が大打撃を受け、北は大陸、南は狗奴国に隙を与える結果となります。
そこで、ヤマト前身勢力が葦原中国に対して持ち出したのが交換条件と新しいクニ作りのビッグプランです。当初は多少の示威行為もあったと思われます。しかし、葦原中国の神にとって、出雲大社の高層神殿の建設とヤマトという新しい土地に神として祀られるのは、何とも魅力的な話しでした。
出雲大社の高層神殿
https://www.streetmuseum.jp/historic-site/kodai/2023/01/06/273/
新しいクニは大陸からも離れていて征服されるリスクは格段に下り、盆地を取り巻く山々は天然の砦となるだけでなく、その山々は花崗岩やはんれい岩で鉄資源もあります。しかも豊富な水も期待でき、新しいクニ作りの場としては全く申し分ありませんでした。ただし、ヤマト前身勢力には譲れない一点がありました。それは、新しいクニ作りに際して、ふるさとの地名を採用するというものでした(図参照)。ひょっとすると、説明用のマスタープランには、既に「地名」があったのかもしれません。それは大陸の勢力に対して説明の簡略化を意図したものだったのかもしれません。
しかし、このプランを遂行するにあたって、ヤマト前身勢力と葦原中国の2つの勢力は決定的に不足していた技術がありました。
北部九州の地名と大和の地名の不思議な一致(北部九州)
北部九州の地名と大和の地名の不思議な一致(大和)
安本美典「邪馬台国学」『熊本歴史叢書1 遺跡からのメッセージ』熊日日新聞社 平成15年
さて、ここから、想像力をフル回転させます。読者のみなさん、ついてきて下さい。
つづく。
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