日本沈没（イルボンチンモル）

釜山でも結構、日本映画が上映されている。
日本では「邦画」って見たことのないわたしなのだけれど
韓国映画はコメディかホラーでないとストーリーが分からない。
といってホラーは嫌いだし…
っていうんで○十年ぶりか？っていうくらい久しぶりに日本映画を見た。

「日本沈没」（韓国語ではイルボンチンモルという）
いえね、別に韓国にいて愛国心に目覚めたとか草薙くんが好きだとかではなく
同時期に公開されている「電車男」よりはいいだろうというのと
一緒に行くことにした韓国人友人が「日本沈没」がいいというので
決定しただけなんですけどね。

先週の観客動員数が一位だったというので
満員で入れないか？という心配をしたのですが、結構ガラガラ。あれ？
原作は小松左京さんの有名作品ですが、
映画のテーマに恋愛を織り込みたいことにムリがあったのか
CGはすごいものの今ひとつ、迫力やドキドキ感に欠ける。
おまけに「日本沈没しない」し

しかし、驚くのは映画館で結構話し声が聞こえること。
あちこちでボソボソと話すのが聞こえてくる。
セリフが日本語だし、先のように恋愛が盛り込まれているので
日本が直面している問題とか対応策がわかりにくいので
その確認かとも思うけれど、それにしても結構聞こえてくる。
日本だったら完全に周りから「シーッ！」と言われるよな～
前に見た「カリブの海賊」でも話し声したっけ？
と思いながら見たのだ。

何とか日本が救われ、話が終わったと思った瞬間に
観客がざわざわと席を立ちはじめ、帰り出す。
エンドロールなんて見ていない。
「早っ！」と見ていると、あとに残ったのは私たちだけ
おまけに掃除の人までやって来た。

韓国の人は「パルリ（早く）」が好きで待つのが嫌い。
映画でも何でも終わるか否か席を立ち始める。
以前の「カリブ」でもそうだった。
あの映画、エンドロールの終わりに特典画像があるのだけれど
誰も見ていない。クレジットが出る前からどんどん帰り始める。
特典映像があるのを知らないのか？と思ったけれど違う。
そんなものまで見ていられないほど、終わったら帰るのだ。
わたしは特典画像を見たかったのに、あまりにも周りが帰ってしまうので
そこまでいられず、泣く泣く帰ったのだった

そう言えば、夏休みに釜山に来た友人達が「驚いた！」と
言って教えてくれたことがある。
友人達は大韓航空とのシェア便で来たために
乗客のほとんどが「韓国人」だったそうな。

飛行機が到着した瞬間に席を立ち、荷物を下ろし始めた人がかなりの数がいて
（まだ“シートベルト着用サイン”は出ていたそうだ）
フライトアテンダントが大声を張り上げて
「まだ席に着いていてくださいっ！」と何度も言ったそうな。
友人談によると
「アテンダントも驚いた様子もなく、注意も手慣れていた。
　まるで遠足の引率をしている学校の先生みたいだった。
　何回も飛行機に乗ったけれど、あんなに大声を張り上げたアテンダントを
　見たのは初めて」
とのことで、
ここでも韓国の人の「パルリ好き」が露呈されていたのだ

「パルリ」が好きなわりに約束時間には遅れてきて「ケンチャナヨ！」が
生きているのはナゼ？