釜山より愛をこめて ~From Busan with LOVE~ 

釜山での珍生活の日々・韓国についてをつづります。
日本・韓国両国の友人たちに愛をこめて♪

緊急ニュース 金正日氏 死去にともなって

2011年12月20日 | 異文化交流

今日は、浦項への小旅行の続きを書く予定だった。
しかし、昨日の緊急ニュース「金正日氏 死去」のニュースを受けて、少し思うことをまとめたいと思う。

韓国に住むことになったとき、少し心配したことは
韓国は北朝鮮と「停戦中」であり、そのためもあって、まだ「徴兵制度」が残っており、
民防訓練と言われる、非常時の訓練も行われるということだ。

私自身ソウルに観光旅行したこともあるし、赴任の頃は、韓流ブームが起こっていて、ヨン様やチャンドンゴンといった
「第1次韓流スター」のおっかけのおばちゃん達が大勢、韓国に行っていた。
停戦中といっても、すでに長い年月がたっているのだから、何ともないだろうと安心はしていたけれど
やっぱり、心に隅には引っかかるものがあった。

実際に釜山に住んでからは、時々、行われる「民防訓練」に引っかかって、友達との約束に遅れたり
ジェット機が飛んでうるさかったりしたことはあったけれど、特に、困ることはなかった。
兵役中の若い男の子達が、休暇をもらって、軍服のまま街に出歩いているのを見たり、
兵役に行く予定だとか、アジョシ達の兵役時代の話を聞いたりすると、
やっぱり、まだ、停戦中で「終戦」ではないのだと悲しくなることもあった。

でも、毎日の生活は、とても停戦中と思えず、韓国の経済も発展し、今や先進国の上位となっている。
若者達も、豊かな暮らしが当たり前になってきていて、日本人の若者と何ら変わりのない生活を送っている。
ただ一つ、「兵役」だけが日本人とは違うけれど、兵役の任務も大変ではあると思うが、悲壮感を感じることはあまりなかった。

実は、私は、非武装地帯いわゆる「38度線」の板門店に3年間のうちに3回も行ったことがある。
毎回、一緒に行く人が違うので3回も行くことになったのだ。
行ったことのある人は分かるだろうが、
ほんの目と鼻の先は、北朝鮮側の兵士がこちらを監視している。
見学も制限があり、服装、行動も決められているし、写真の撮影ももちろん制限がある、パスポートの検閲もある。
河をはさんだ向こう側は、はげ山になってしまった北朝鮮側の山。燃料にするために木を全て切ってしまったためとだという。

そんな所を緊張して見学するのだが、見張りをしている若い男の子達とも写真が撮れたりするので、
ひょっとして、これはヤラセなのではないかと疑いたくなることもある。

しかし、3回目に行ったときは様子が少し違った。
この日のツアーは第3トンネルを午前中に見てから板門店にむかうというコースだった。
ガイドさんが
午前中に板門店を見に行ったツアーが、キャンセルになったそうです。私たちのツアーもキャンセルになるかもしれません。」
と言いだした。
理由は、「分からない。」とのことだった。
時々、ツアーが中止になるのだそうだが、旅行会社側の都合ではなく、軍の予定に左右され、突然、発表されるし
理由も教えてもらえないのだそうだ。

やきもきしたが、運良く見に行くことができた。
この日、理由は全く分からなかったが、釜山に戻って“コレだ!”と分かった。

この日、国連の偉い人が、北朝鮮の核兵器の資料を持って、韓国側に出たのだった。
そのテレビニュースに写った場所が、まさしく板門店!
見学したことのある北朝鮮側の建物や国境を示す砂利道だった。
やっぱり、北朝鮮と韓国は深刻な問題を抱えているのだと実感した。

今回の金正日氏の死去のニュースを知って、一番に思ったことは
「日本でもこれだけ大騒ぎで、緊急ニュースを放送しているが韓国はどうなんだろう。」ということだった。
もちろん、日本以上に大きな騒ぎで心配も、う~~~んとすることがある。

韓国の報道を少し、探してみたら、やっぱり大きく報道されていた。
このブログを読んでくれている方達の中にも、金正日氏の死去に伴う北朝鮮の政治体制がどうなるかが
仕事に大きく影響する人も多いはず。

メールを見たら釜山日本国領事館からのメールが来ていた。(未だに登録されているのだ。)
以下、転載。

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北朝鮮金正日国防委員会委員長の死亡関連




                       平成23年12月19日
                       在釜山日本国総領事館

北朝鮮の金正日国防委員会委員長が死亡したとの報道がなされております。

本19日(月曜日)午後2時50分頃から約10分間,野田佳彦内閣総理大臣は,李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領と電話会談を
行ったところ,概要は以下のとおりです。
1.李明博大統領から、金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の死去という緊急事態を受け、韓日首脳間で緊密に連携する
必要がある、突発事態に備え、情報を綿密に交換し、緊密に協力したい旨の発言がありました。
2.これに対し、野田総理から、この事態が朝鮮半島の平和と安定に悪影響を与えないことを期待する旨述べた上で、本日午後開催
された安全保障会議において、(1)情報収集態勢の強化、(2)韓国を含む関係国との情報共有、(3)不測の事態に備えて万全の
態勢をとることを指示したと、同会議の概要について説明しました。
3.その上で、両首脳は、様々な情報収集やその共有において協力し、緊密に連携をとること、及び今後も必要があれば連絡を取り合っていくことで一致しました。

 当館におきましては、関連情報の収集に努めており、今後とも必要な情報提供を実施してまいります。

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そして、今日、旅行社からこんなメールが来た。

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 【韓国 入国審査における指紋及び顔情報の提供義務(2012年1月より)】

韓国への入国につきましてお知らせがございます。

韓国法務部は、2012年1月1日より、韓国内の全ての空港・港等において、
入国しようとする外国人(17歳未満の者を除く)に対して、入国審査時に
指紋(両手人差し指)及び顔情報の提供を義務付けることとしています。 

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脱北者への警戒か、今までなかった指紋と顔情報の提供が義務つけられた。
これも金正日氏の死去による政治不安定に伴う諸問題への対応だろう。

一国の主席が死亡してこれほど周りの国が警戒をすることは、あっただろうか。
これからどうなるのだろう。
韓国は、北朝鮮は、そして日本はそれぞれの問題を解決していけるだろうか。

一日でも早く、韓国の徴兵制が無くなる日が来ればいいのに。


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