釜山より愛をこめて ~From Busan with LOVE~ 

釜山での珍生活の日々・韓国についてをつづります。
日本・韓国両国の友人たちに愛をこめて♪

韓国ルーツ探しの旅?様々な理由があるんですが

2012年11月13日 | 異文化交流

このところ、韓流ブームも「ブーム」ではなく「根付いた」感じがある。
テレビでは当たり前のように韓国ドラマを放送し、Kpop歌手が日本の歌番組にバンバン出ている。
今年の紅白歌合戦なんかはKARA、少女時代、東方神起の3組が出場した。
また、料理番組でもコウケンテツさんが、韓国料理を紹介し、韓国語講座の生徒役でも出演していた。
(コウケンテツさんは在日2世で、韓国語はほとんど話せないのだと思う。)

私が釜山に住んでいたときに通っていた韓国語講座には
日本からの短期留学生も通っていたのだった。
大学の先生の紹介で、土曜日は私たちの韓国語講座に出席し、
平日は大学の語学堂で勉強しているという人が多かった。

「語学堂」というのは、韓国語を学びたい外国人に門戸を開いている韓国語教室で、
寮もあるし、何週間かのカリキュラムでそこに通えるらしい。

大学の語学堂で勉強というと若い学生を想像するだろうけれど、
実際に会った人たちは年齢も動機も様々だった。

会社を退職してから、韓国に興味があって、語学堂に来たおじさんもいた。
3ヶ月の予定だそうで、若い人に交じっての学習は大変だけれど、
よく単身で来る決心をしたものだ。

また、私たちが「李(り)くん」と呼んでいた30才の男性は、
大阪出身で介護の仕事をしていたのだけれど
それを辞めて釜山に語学を学ぶために来たという。
「え?仕事を辞めてまで?」と尋ねてみると
彼は「在日3世」なのだけれど、全く韓国語を話すことができず、
もちろん日本の学校に通い、普通に日本の文化の中で生活してきたのだ。
でも、自分の周りに韓国文化があり、
自分にも韓国の血が流れていることを考えると
自分のルーツはどこにあるんだろうと、知りたくなって釜山にやってきたという。
そして、それまで、自分は「日本人」として生活していて、それが当たり前だったのに
韓国に来て、韓国語を勉強し、韓国で生活すると
“やっぱり自分には韓国の血が流れているのだ”と実感したそうな。
それが分かっただけでも仕事を辞めて釜山に来たかいがあったと言っていた。

また、ある時はとってもきれいな姉妹が参加していた。
年齢は22才と20才だと言っていたけれど、
この姉妹の母親が韓国人で父親は日本人。
つまり、日韓のハーフなのだけれど、ナゼかお母さんが、
娘達に全く韓国語を教えず、もちろん日本に住んで日本の学校に通っていたので、
姉妹共にぜ~~んぜん韓国語が話せない。
それどころか、韓国に来るのも初めてだと言っていた。

それがナゼ、韓国に?と聞くと、
「母は私たちに韓国語を覚えて欲しいとか、
 韓国で住んで欲しいとかを全く考えていない。
 でも、私たちの母の祖国である韓国を知らないまま過ごすのはどうなのか?
 母のことを理解するためにも韓国に来てみなければと思ったんです。
 母は私たちが韓国で生活することに反対しています。
 姉妹で一緒に行くならよいという条件で来ました。」
と言う。

日本語しか話せなくても問題がないならいいじゃないの?と思ったけれど
彼女たちも彼女たちにしか分からない気持ちが韓国に来てわき上がってきたようだ。
語学堂に通うにしても、全く勉強がついて行けないので、
まずは日本で基本を学習してから、また来韓すると言っていた。

韓国人や韓国に住むことがうらやましい~という日本人も多いけれど、
そんな軽いものではなく、
何か、自分のアイデンティティにかかわることを感じ取っているのだろうな~。

その反面、
日本人会が主催している留学生の奨学金授与のスピーチで
「私は韓国が大好きで、韓国で生活や仕事したいし、韓国人と結婚したいので留学しました~」と
 言ってのけたおバカな女子大生がいて、ひどくがっかりしたことがある。

なにも「留学」がいけないと言っているわけではない。
韓国の文化や歴史を学びたい、韓国の伝統文化や料理を学びたい、
韓国語を学んで、翻訳家になりたいとか日韓の経済や交流を学びたいというのなら、
留学する意味もあるだろう。
けれど、件の女子大生、日本でも勉強ができる(と思われる)経済学部に通っていて
(韓国独自の経済学なのだろうか?)
しかもみんなの前で堂々とこんなおバカなスピーチをした日には、
「あんた、その奨学金、返せ~~っ!あたし達の会費から出ているんだよっ!」と
言いたくなるじゃないですか!

いくら韓流ブームだと言っても、簡単に韓国人オッパにコロッといって
国際結婚し、韓国の濃い人間関係や家族制度になじめず、
こんなはずじゃなかったと不満タラタラ、
あげくには日本に帰りたいとブログで愚痴しか書けない人ってどうかと思う。

もちろん、夢見たことと現実とのギャップというのはあるものだろうけれど、
「韓国で生活する」ってことは韓国人のソウルの中に入るということで
異邦人としての居心地の悪さは、必ず感じるものだろう。
韓国にいたというだけで、韓国人との交流なんて、生活のホンの一部でしかなかった
あたしですら、
BFとしての韓国人は楽しいし、驚くことがあってもそれもおもしろいけれど
これが旦那だったら、むかついて、ハラハラして、しんじらな~~いっ!
ってことになるだろうな~
と思ったことが何度あることか…

話がちょっとそれてしまったけれど、
人それぞれ、韓国に来る理由っていうのがあるものです。
人生のドラマを感じるなあ~


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