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2022年は客観的な予想を心がけます。

札幌記念(GⅡ)回顧

2005-08-24 22:27:45 | 回顧
【馬場状態】良馬場発表も直前の降雨で上滑りする馬場。時計要する。

12.6 - 11.5 - 12.1 - 12.3 - 12.0 - 11.9 - 12.0 - 11.9 - 12.0 - 12.8
(36.2-36.7)(48.5-48.7)(60.5-60.6) 2:01.1

【展開】
行く馬がおらず、コイントスがハナを主張。終始、平均ペースの理想的な逃げに持ち込む。後ろの有力どころも勝負どころで外を通って進出。コイントスがゴール前でバテたところを内の2頭が強襲した。

ヘヴンリーロマンスが見事に連闘で札幌記念を制した。前走時とは違い、スタートして持ったままの手応えで中団を追走。勝負どころで人気のオペラシチーらが外をマクり気味に進出。だが、同馬は慌てず仕掛けをギリギリまで我慢。直線で距離ロスを避けて馬群の密集する真ん中へ。先行馬がバテたところを持久力のある末脚で差し切った。連闘で馬体も絞れ、行きっぷりも素軽かった。パワーがあり時計の掛かる芝も向いた。この後はエリザベス女王杯を目指すことになる。課題は軽い芝でのスローの瞬発力勝負。

2着はアッと驚くファストタテヤマ。道中はいつもどおり最後方追走。終始、ロスの少ない追走をすると、直線で最内を突く。うまく馬群がバラけて前が開いて先行馬がベテたところを強襲した。最後はクビの上げ下げの負けたものの、Hペースの上がりが掛かる流れが向いた。終始、経済コースを通った鞍上も好騎乗だった。

3着は逃げ粘ったコイントス。好スタートを切ると、絡まれることなく、平均ペースの逃げに持ち込んだ。久々ながら力のあるところを示した。2000mなら折り合いを気にしなくていい。

4着はブルートルネード。コイントスの作る平均ペースの流れを3番手のインと絶好位からの追走。終始、スムーズに経済コースを通ると、勝負どころで早めに動いて粘り込みを図るも、最後は決め手のある馬に屈した。切れる脚がないために早めのスパートをしなければならない。この中間は2週に渡ってビッシリと追われて攻めを強化。函館からの輸送で馬体が24キロも減ってしまった。この秋は長い距離での活躍に期待したい。

5着はマチカネメニモミヨ。道中は最後方のインを追走。終始、内の経済コースを通ると、勝負どころでポディションを上げていく。何度も内にモタれるのを立て直して追い込んできた。時計の掛かる芝は得意。今後は中央馬場所での時計勝負。

6着は昇り馬エリモハリアー。道中は中団前目の位置取り。終始、スムーズな追走ながら勝負どころで早くも手応えが怪しくなり、直線で抵抗できにまま失速。中間はやや攻めを手控えられていた。連戦の疲れで目に見えない疲れでもあったのか。

1番人気のオペラシチーは残念ながら見せ場すら作れなかった。道中は中団のインを追走。勝負どころでマクり気味に外から上がっていくも、そこで脚が上がってしまい、万事休す。元々、速い脚に欠けるタイプで長い距離をゆったりと追走して、ジリジリ伸びる競馬が得意。小回り2000mはいかにも忙しかった。鞍上によればノメッていたとのこと。

チアフルスマイルは切れ味勝負の牝馬で、この上滑りする馬場で持ち味を完全に封じられた。次走以降、良馬場で見直したい。

ホウキパウェーブも久々でテンションが高く、道中マクり気味に仕掛けるも失速。オペラシチー同様、もう少し距離が長く広いコース向き。

スプリングシオンは道中は好位を追走するも勝負どころで早めに手応えが怪しくなって直線抵抗できないまま馬群に沈んだ。前後半同じ脚しか使えず、展開が向かないことには。

スズノマーチは好位を追走するも早めにステッキが入り、見せ場を作れなかった。鞍上によれば上滑りする馬場が向かなかったとのこと。

残念ながらダンスインザムードはまたしても大敗。ゆったりとしたスタートで中団の外を追走。1~2角にかけて鞍上が慎重に折り合いに気を使いながら、2番手まで進出。勝負どころでも持ったままの手応えで楽勝もあり得たが、直線でさっぱり反応せず失速してしまった。安田記念と同じような内容だった。無理せず放牧に出して精神面をリフレッシュさせたほうがいいだろう。

本命視したサイレントディールはスタートで出遅れ。道中も終始外を通らされてなし崩しに脚を使わされた。勝負どころで大外を通って前に進出して、直線も大外に出す、というめちゃくちゃな騎乗。これでは勝負になるはずもない。

スムースバリトンは出遅れたうえに終始、ペースに付いていけなかった。