中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

ジャパンCダート(GI)展望

2007-11-22 14:01:18 | Weblog
調教診断UP予定

ヴァーミリアン
前走のJBCクラシック1着は、好発から引っ張り切りの手応えで好位の中を追走。終始、折り合いもスムーズで鞍上と一体となる。三分三厘で他馬が手綱を押して仕掛けるなか、武豊の手綱は全く動かない。それで位置取りを少し後ろに下げたが、4角から直線入り口にかけて内側にできた僅かな隙間を突く。鞍上のゴーサインに対してグイッと反応。抜群の脚力でグングン突き抜けた。蹄の病で万全の状態には程遠いなかでの圧勝。恐れ入った。休養前のドバイWCでは世界の厚い壁が立ちはだかったが、大崩れはしなかった。3走前の川崎記念1着は、発馬で出負けするも、手綱を押してすぐに好位へ取り付く。逃げるアジュディミツオーを目標に絞った競馬。終始、スムーズな追走から3角で除々に動き出し、4角で馬なりのまま並びかける。昨年のこのレースは4着。3番手のインでスムーズな追走を見せるも、直線入り口で少しゴチャつき、最後は脚色が鈍ってしまった。地方競馬で見せる抜群の脚力。抜け出す時の脚は末恐ろしい。パワータイプだけに、地方の深い砂が合っているのは確か。

ブルーコンコルド
前走のJBCクラシック4着は、前走でマイル戦を攻めの競馬で勝利を掴んだだけにテンは折り合いに四苦八苦。何とか後方に下げて折り合いに専念。向こう正面で外めへ持ち出し、3角で大外を捲るように進出。だが、4角で内のクーリンガーが膨れたことで躓くアクシデント。しかも、直後でマークしていたサンライズバッカスに外から被される厳しい競馬。ジワジワと脚を使ったものの、伸び切れなかった。大井は内と外では砂厚に違いがあり、大外は絶対的に不利。全体にロスの多い競馬でもあった。昨年のこのレースは9着。道中、緩い流れを中団のインから追走するが、マイル戦線を歩んできたため、テンに口を割って折り合いを欠く。しかも、馬込みに包まれて身動きできず。直線を向いてもゴチャついて手綱を引っ張り通しで全く力を発揮できなかった。ズブい面があり、どうしても馬群のなかからの競馬だと仕掛けが遅れる危険性があるために突っ込めない。JBCクラシック、帝王賞の敗戦は大外不利の大井の馬場も大きく影響している。その点、府中なら内、外、の差はない。左回りだとコーナーで内へモタれる癖があるが、今冬のフェブラリーSでは、マイルの時計勝負でも豪快に大外から差してきた。折り合い次第という条件付きではあるが、マイルよりは2100㍍のほうが競馬はしやすい。待望の外枠を引き、悲願の中央GI制覇へ。

フリオーソ
前走のJBCクラシック2着は、発馬直後に鞍上の静止を振り切り、モロに掛かって先団へ。2角でようやくなだめられたが、それでも口を割ってハミに頼った走り。4角で一気に仕掛けて直線入り口で先頭に並びかける。一旦は抜け出したものの、勝ち馬に子ども扱い。最後は一杯になりながら2着を死守したのは評価できる。馬インフルエンザ渦で仕上がり一息だった。休養前のJDD1着は、雨の高速馬場。これは発馬直後から気合いを付けて2番手へ。終始、抜群の行きっぷりで向こう正面では抑え切れずに先頭に踊り出る。4角でセフティリードを奪い、直線は他馬の脚色が鈍る中、最後まで集中した走りで圧勝した。前走は仕上がり途上で折り合いを欠きながら一線級相手に善戦した。上積みは多いに望めるだろうし、時計の裏づけもある。楽しみな一戦。

サンライズバッカス
前走のJBCクラシック3着は、ゲート内でチャカついたものの、出はマズマズ。2番枠からインを通り、2角まではそこで脚をタメる。向こう正面でBコンコルドが動いたのを見て外めへ持ち出す。3角手前でコンコルドの1馬身後方まで迫る。だが、3角でコンコルドが捲った時に慌てずジックリ。満を持して4角手前で一気に仕掛ける。4角で大外へ膨れるロスがありながら、直線で大外から豪快に追い込む。僅かに届かなかったが、追い込みの利きにくい大井と、ロスの多い競馬を考えれば負けて強し内容といえる。ゲート難で気難しさがレースで顔を覗かせ、地方の追い込みの利きにくいステージでは結果が出ていない。今冬のフェブラリーSでも出負けしたものの、二の脚で中団へ取り付く。直線でスムーズに外めへ持ち出し、一気に差し切っている。昨年のこのレースは5着。最後方からの追走だったが、直線でフィールドルージュに外から被され、立て直すロスが大きく響いた。追い込み脚質なので他力本願なのは確かだが、決め手は鋭い。デキも上向き。

ドラゴンファイヤー
前走のシリウスS1着は、6番手のインを追走。逃げ馬が2角から向こう正面にかけて14秒2-13秒8-13秒0とペースを落としたために、外からアロンダイトらに被される形。それでも鞍上の福永は冷静で、慌てない。3角からペースアップする流れにも惑わされることなく馬群で我慢。直線を向き、前がゴチャついて進路がない。ようやく残り300㍍手前で外めに持ち出し、左右の馬の間にできた馬1頭分の僅かな隙間に突っ込む。そこからグンと重心を沈め、グイグイと鋭い末脚で一気に差し切った。前々走のオークランドS1着は、最後方からの競馬。超スローで向こう正面まで馬群が固まり、残り600㍍のところで11秒7と急激にペースアップする流れ。だが、ファイヤー自身はここの地点で馬6頭分外を回らされる厳しい形。直線を向いても反応は鈍かったが、坂下で勢いが付くと、一完歩毎にグイグイと突き抜け、終わってみれば完勝だった。少しズブい面があるものの、エンジンが掛かればグンと重心を沈め、切れ味満点の末脚を発揮する。いかにも府中の長い直線向きのタイプ。前走後はここ目標に順調に乗り込まれている。

フィールドルージュ
前走の武蔵野S4着は、大雨の不良馬場。追い込み脚質の本馬にとっては天敵だ。例によって最後方追走から、4角で大外を回るロスがありながら直線で一完歩毎にグングンと詰め寄り、際どいところまで追い詰めるも、この馬場では限界があった。上がり3Fは芝並みの34秒8。負けて仕方なしの一戦だった。ズブい面があり、小回り函館では3角から早めに動いていった。府中の長い直線でこそのタイプ。追走が楽になる分、距離延長も歓迎だ。昨年は追い込み切れずに3着だったが、陣営は「昨年よりデキはいい」と自身を持てっている。ただし、この、メンバーを一気に差し切るのは相当厳しいのは事実。

ワイルドワンダー
前走の武蔵野S2着は、馬場を意識してか好位から積極的な立ち回り。直線を向き、馬群から一歩抜け出し、差し切ろうかの勢いだったが、ラスト1Fで勝ち馬と脚色は一緒になってしまった。前々走の南部杯2着は、緩い流れを好位のインから追走。4角の手応えも十分で直線で外めに持ち出す。一完歩毎にジワジワと差を詰め寄るも、あと一歩のところだった。ここ2走は捕らえられそうで捕らえ切れていない。一線級相手では少し決め手が劣るのかも。だが、4月のアンタレスS1着で見せたラスト1F11秒9で駆け抜けた豪脚は今でも忘れられない。流れに合わせて好位で競馬するよりも、脚をタメる競馬が合っている。2100㍍は少し長い。

メイショウトウコン
前走のエルムS1着は、フサイチパンドラの作る緩い流れを後方からの追走。3角で大外を抜群の手応えのまま進出し、直線入り口で先頭に踊り出る。グングンと加速し、ラスト1Fを11秒8で駆け抜けて圧勝した。上がり3Fは驚異の34秒5。デキの充実ぶりを物語るものだった。前々走の東海S1着は道中、緩い流れを後方からの競馬。3角で除々に外めを通ってポディションを押し上げ、4角で一気に大外を捲る。コーナーの傾斜が急な中京で相当走りづらそうだったが、一完歩毎にジワジワと詰め寄って逆手前のまま差し切り勝ち。今冬のフェブラリーSは東京への輸送疲れで全く力を出し切れずに終わっている。今回も長距離輸送が控えているだけに当日の気配には気を配りたいが、当時よりも20㌔近く馬体が増え、全体にパワーアップ。攻めでも嫌々をすることがなくなった。手先の長いフットワークから繰り出す決め手はここでも屈指の存在。

ボンネビルレコード
前走の天皇賞16着は、予定していたJBCクラシックを賞金不足のため使えず、回ってきた。発馬直後の不利も大きく響いたが、芝ではスピード不足だった。前々走の帝王賞1着は、道中は中団のインをロスなく追走。14番枠からソツなく乗りこなすあたりは、さすが大井のドン・的場文男である。他の有力どころが3、4角で外めを進出してもインで我慢、我慢。直線も思い切ってインを突き、バテた先行馬を捌くのに少し手間取ったが、ゴール前でグイッと突き抜けてブルーコンコルドを振り切った。美浦に転厩し、坂路調教を取り入れたことによってパワーアップした。帝王賞は恵まれた面もあった。時計の掛かる地方向きではあるが、前走で芝のスピード競馬が良い方向にでる可能性は十分ある。

フサイチホウオー
ダートに矛先を向けてきた。前走の菊花賞8着は、終始、ハミに頼った前傾姿勢の走りで力んでいた。これでは長丁場は持たない。その割に大崩れしなかったのは評価したい。前々走の神戸新聞杯12着は、久々で全くいいところがなかった。500㌔を雄に超す大型馬で筋肉の盛り上がりは凄い。前脚を突き刺すフットワークをしており、ダート向きの可能性は高い。前走の走りから勿論、距離短縮は歓迎材料。砂を被らない外枠も向く。左回りで最後、逆手前になって伸びを欠く傾向があるのはどうかも、激変の可能性を秘めている。

ジャパンC(GI)展望はこちら

最新の画像もっと見る

コメントを投稿