JEWEL BOX KDC!!

キッズサーキットを振り返って

実行委員会の一人として関わった、キッズサーキット。
私なりの総括をしておきたいと思います。
佐久市の文化振興を考えたとき、なぜキッズサーキットに至ったのか、も皆さんに知ってもらいたいなと思いました。
特に佐久市の政治、行政に関わる皆さんには知ってほしいと思います。

この企画は言わずもがな、佐久市文化事業団館長兼芸術監督、奥村達夫先生の企画です。
KDCが始まって13年目、こころのミュージカル8年目。
奥村先生の指導を受けて10年になりますが
奥村先生は常に佐久市の特徴を捉えてたくさんのことを教えてきてくれました。

今回のキッズサーキットも奥村先生が館長になった2年前からずっと言い続けてきた企画です。
佐久市は市町村がたくさん合併してそれぞれのホールがそれぞれの街にあり、でも上田や小諸のように中心市街が狭く駅周りに集中しているわけではないので、各地域に配慮した行政が望まれます。
大きい文化会館が佐久平駅周辺に一つでーんとあるだけでは地方の文化ホールがすたれてしまいます
だからこそ、結論として出てきたのが「市内のホールをぐるぐるサーキットのように回る、キッズサーキット」だったのです。

今回準備段階、集客や予約システムに課題もたくさんありましたが、まさか5000人もの集客ができるとは思ってもいなかったので、まずまず一回目としては大成功だったと思います。
各ホールもいっぱい!1つ見た人もいれば最大9演目まで走り回った人もいました。
こんな大事業が出来るなんて、佐久で今まで誰も考えつかなかったことと思います。

これもひとえに奥村先生の知恵と努力の結晶だと思います。

私はこの三日間、臼田、浅科、駒場、望月、野沢、そして佐久平と各会場をぐるぐる回りながら
本当に佐久市は道がまっすぐできれいで、水田と街がちょうどいい感じに整っていて、きれいに整備された「暮らしやすい」まちだなと感じていました。
いくつかのホールも、それぞれの場所で活用されていて、地元の人に愛されていて、かつその場所場所で様々な地域おこしの活動がされていて、どのホールもその街にとっては必要なホールなんだなと改めて実感しました。
例えばわざわざ別なホールをぐるぐる回っていた人もいましたが基本的には「時間があいたので近くで!」という回り方をした人もいました。
小さなムダな建物がたくさんあると批判している人もいるみたいですが私はそうは思いません。それぞれのホールや公会堂をこよなく愛して通い続けている人たちの気持ちを考えたらそんな無責任な意見は言えないはず、と思います。
今回中込駅前のケイジン会施設の中に出来る、中込会館もそうですが、すでにそこで長く活動してきている人たちにとっては大切な場所なのです。
あの野沢会館だって、高校生たちの勉強する場として活躍しています。
野沢会館はいつもいっぱいだから中込駅の前にもほしい、と言われているのです。
しかも病院だって、佐久市は小海線沿線にちゃんと5病院、お年寄りが車を使わないでも歩いて通えるように整備されたのです。
むやみやたらに批判する人はちゃんと活用している人の「気持ち」を聞いてからしてほしいですね。

さて、そういう意味で私はいずれやはりコスモホールが老朽化したときに、佐久平の駅周辺に文化会館は必要だと思います。
8年前と違い、何もなかった文化行政という荒地には今確実に種が撒かれて芽がそだってきています。
コスモホールでは市民ミュージカルや第九だけでなく
リージョナルシアター(劇場付き劇団)もできました。
文化講座のPAS(パフォーミングアーツスタジオ)も盛んに行われています
今一生懸命奥村館長のもと、水をやって育てている最中です。
キッズサーキットはまさに、その栄養剤!のようなものです。

単発で切り取ってみるのではなく、中長期的な目線で事業を組み立てていく、それが奥村先生の教えです。
私たちは今年「こころのミュージカル」で「市川五郎兵衛眞親公」を取り上げていますが
この偉人、最初は周囲には「何をそんな夢物語のようなことを言ってるんだ」と誰にも信じてもらえなかったといいます。しかし口だけでなく自分が自分の頭と技術を使って一つ一つこつこつとことをすすめていく姿勢に周囲もだんだん納得して一緒に夢を目指すようになった、というお話です。
まさに今回の奥村先生は私にとって、眞親公で、私はまるで側近の四天王の気持ちでした。
私が俳優だったらさぞかしいい四天王の役ができるでしょう(笑)

言うのは簡単です、批判するのはもっと簡単ですがそれは、人を傷つけるというマイナスな行為ですから私は嫌いです。
誰がなんと言おうが自分の道を信じて一つ一つコツコツ努力を積み上げてきた人だけが賞賛に値すると思っています。

そういう意味で今回、最後まであきらめずにこつこつと準備をすすめてきた、奥村館長以下、事業団浅川局長、コスモのスタッフの皆さん、文化振興課の皆さん、素晴らしかったな、と思います。

何より、この事業を最後まで応援して、そして「最後は俺が全部責任をとる!」とスタッフを安心させてくれた柳田佐久市長、やっぱり「器がでかいな!さすがだな!」と思いました。
ボスってやっぱりこうじゃないとな、と、改めて1リーダーとして学ぶところが多かったです。
無責任な発言はしない、自分の発言には責任を持つ、どのリーダーとしても大事なこと、私も見習いたいと思いました。

3日間、実はへとへとだった私(^^;。。。
でも車でぐるぐる回りながら「なんでこんなきついことができるんだろう、しかも楽しんで。。。」と思ったときに
「私には夢があるからだ!」と思いました。
眞親公のように、佐久市中を水田の美しい土地にするぞ!という夢があれば、どんな苦労も叶う。
「佐久市が日本一子育ての充実した街にする!」という夢があればこそ、続けられる。
今回関わってくれた皆さんは市長以下、全員にその思いがあったからと思います。

そんな人たちの関わる佐久市はやっぱり素晴らしい!と実感した三日間でした。


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