三流読書人

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グリーンバブル

2009年03月04日 19時51分41秒 | 地球環境

 昨日の新聞を見ていて傾聴に値すると感じたので紹介したい。 
 エコロジーといえば即それで金儲け。 企業のイメージアップにということと思うがテレビのコマーシャルを見ていて苦々しく思っていた。どれ だけ環境問題に関心を持っているか取り組んでいるかということを言いたい企業だらけだ。  

3月3日付け毎日新聞 証券欄コラム 「経済観測」全文 
   グリーンバブル 
 世界に広がっている経済危機打開の決め手として、環境に関心が集まっている。「グリーン・ニューディ ール」だという。オバマ米大統領が2月24日に行った議会演説でも、米国再生の3本柱のひとつがクリー ンエネルギー開発だ。 
 人類の活動の場である地球が、環境面で維持不可能な状況になりかねないことは、地球温暖化や森林減少 、砂漠化の進行を見てもあきらかだ。世界がこうした問題に取り組むことは正しい。そのために、積極的、 かつ大胆な財政措置を講ずることは地球益にもなる。それにもかかわらず、いまのブームにはどこか、いか がわしさを覚える。 
 環境が持ち上げられている裏に、バブル期待があるように思えてならないからだ。環境投資も大掛かりに やれば、景気テコ入れ効果はある。太陽光や風力など再生可能エネルギーの開発、次世代自動車の開発など が典型だ。ただ、経済成長を維持していくことが前提ならば全体として環境負荷が低下するといえるだろう か。本当の脱炭素社会もおぼつかない。 
 経済社会のグリーン化というのであれば、20世紀的な物的成長の見直しから始めなければならない。経 済構造の根本的な組み替えである。ジョン・スチュアート・ミルが19世紀半ばに提起した「停止型社会」 が一つのモデルだ。ミルはそれを恐れることはないと言っている。 
 本当のグリーン・ニューディールがあるとすれば、少なくとも先進国ではそうした社会を築くことだ。と ころが、いまの議論は、環境分野への投資が増えれば、新産業が勃興し、雇用も創出できるという成長期待 論そのものだ。つまるところ、バブルの再来願望だ。環境で大もうけしようなど、思い違いもはなはだしい 。(丸園礼)
 
 いかがでしょうか。私は同感です。

 


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