イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

冬の水を感じるとき!

2007-02-06 | 第一章「意識と知覚」

朝起きて顔を洗う。この繰り返しをどの位繰り返しただろう。

幼かった時、冬の洗面の水は、それこそ凍るような水であった。冷たい水は自分とは異質の存在であり、顔を洗う効果に目を覚ます効果が充分あった。

いつのまにか、豊かになり、家の水道水も瞬間湯沸かし器がついたりで、冷たい水を感じる機会が減った。そして、今や洗面の水は快適さ故に存在感を無くし、自分の一部になったようだ。

豊かさ故に、知覚し体感する機会が減り存在感が無くなったことは他にも多い。周りを見ても、冬に相応しい快適な衣服。都会では食事も飲み物も、いつでもどこでもできる。トイレも快適、寝るのも快適。選択できる情報も快適。

そして、快適さ故に、知らず知らず自然にも他人にも傲慢になってきているかもしれない。

爽やかな朝、冷たい水に触れると何かが観えてくる。

冬の水佇み見たる美しき (後藤夜半 現代俳句歳時記(角川春樹)編)

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