イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

4つのトゲのあるバラ!

2007-07-09 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

テレビであやめの花が、鹿に食べられる被害を知ったが、サンテグジェペリの星の王子様に出てくる羊も花を食べる。

サンテグジェペリの星の王子様で一番引かれるキャラクターは、星の王子様が愛する、4つのトゲを持った花(薔薇)である。

ぼくの花ははかないんだと王子は考えた。世界から身を守るために、たった4本のトゲしか持っていない!(集英社文庫 サンテグジュペリ著 池澤夏樹訳80ページより)

薔薇の花とトゲ。いつもこの不思議な矛盾に興味を覚える。花がひきつける愛や魂を象徴するのに対し、トゲは拒絶する強い意志を感じさせる。

トゲは拒絶する強い意志あるいは殺意のような負のエネルギーまで感じさせる。しかし生きていくことを選択していくには、こうした意志も必要なのである。

先日亡くなられたこころの優しいAさんは、若いころ食に関する学問を学んだという。

生きているモノを殺し食べていく人間は、本質的にどこかで罪を犯している。長い歴史を持つすべての伝統宗教が、食に関して教義をもつのも不思議でない。逆に食に関して感受性を失った文明は異常である。

生きていることはどこかで罪を犯しているという、原始の世界から人間がもっていた感受性。Aさんから、私は学んだように思う。

トゲの代償として、生きて美しい花を咲かせる薔薇。

私たちのいのちは不思議なバランスの中で息づいているのだ!

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