イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

シトカへの想い!

2007-07-19 | 第七章「光と復活体」

1958年夏、両親と3歳の妹と米国アラスカ州、シトカに着いた。シトカのホテルに何日か滞在したが窓から海が見え、少年が一人泳いでいるのが見えた。

町の中央にはロシア正教の教会があったことをはっきり覚えている。アラスカは元々ネイティブの土地であったが、ロシアに占領され、そして米国に買われるという数奇な歴史を持っている。

まもなく、父がロシア人墓地の隣に家を借り、そこに一家で移り住み始めた。後から知ったが、その辺りはネイティブであるトリンギット族の、長い歴史を持つ墓地があったそうだ。

そうした、神秘的な土地で約1年生活した。母がカトリック信徒ということもあり、カトリックの教会に日曜日に出かけたことを思い出す。また、知人の日本人がプロテスタントということもあり、誘われてプロテスタントの教会にも行き、楽しく過ごした。

今から思うと、アラスカ、シトカの約一年はキリスト教、トリンギット族の文化などにも触れながら過ごした貴重な一年であった。クリスマスから復活祭まで、復活を信じるキリスト教文化をシトカで経験できたことは楽しい思い出である。

幼い頃に、理屈抜きで手を合わせて祈ること。キリスト教の文化の中で、一年を生活できたことは大きな意味があったと思う。

シトカの町の中央には老人ホームがあった。そして、庭のベンチに腰掛けて静かに時間を過ごしている老人のことを思い出す。

幼かった私も、あっという間に56歳となり、恐らくシトカのベンチに座っていた老人と同様に老い、そして死んで行くと思う。

いつか死ぬまでにシトカに行きたいと思う。そして、静かに感謝の祈りを捧げたい。

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