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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

多様な石仏に感謝!

2008-10-31 | 第一章「意識と知覚」

 道端にある石仏。お地蔵さんを観るとなにかほっとする。

 身近にあり、また御顔も多様である。

 さて、昔から、ぞっとすることとして、クローン人間のことがある。例えば、私と同じ遺伝子の人間が1000人いたら、などと想像するだけで、とても気味が悪い。同じ価値観、同じ美意識、同じような成育史を持った人間が大量にいるのは悪夢ではないだろうか。

 学生のころ、行動科学の勉強をしたが、組織では、同じような人間がいるより、多様な人間がいた方が、うまく行くらしい。どんな文献だったか今では覚えていないが、確かに多様性というのは社会で重要な要素だと思う。

 信頼とか不信が問題となる背景には、他者が自分と同じような(思い通りになる)人間であることを期待していることがあるようだ。おっぱいが飲みたいと泣く赤ちゃんは、母親とか保護者に自分の食欲を訴え、それが伝わらなければますます不機嫌というか不信感を露わにする。

 この世に、自分と異なる人間がいて、不思議な絆が結ばれ、そしてお互いに何かを育んで行く。

 不信感とか基本的信頼とは、どうもそうした絆を深める為のサインなのかもしれないと思う。

 そういえば、私たちの多様性を充分受け入れてくれる神仏も、道端の御地蔵さんのような存在ではないだろうか。

<信頼と不信3/4>

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