イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

霜柱のようなお医者さん!

2009-01-20 | 第三章「無意識の世界」

 幼い頃は、身の周りで良く見かけた霜柱も、最近は見かけなくなった。そして、この年末年始にかけて、どこかで観たいと思っていたが、見つからなかった。

 そして、先日家の近くで何気なく歩いていたら、見つけた。

 昼間であったので、できたての霜柱という感じではないが、

 「霜柱 はがねのこえを 放ちけり」(石原八束)という感じが残っている。

 さて、幼い頃から、青年期にかけて大変お世話になった、ホームドクターがいた。第二次世界大戦で軍医をされていた先生で、風邪をひいたりしたとき寒々とした病院に行くと、だいたい他に患者はおらず、一人で待たされた。

 少し待つと、白衣姿で出てこられ、ガスストーブに火を入れ、診察をする。

 熱が38度以上でないと、注射はせず、また、抗生物質も余程でないと出してくれなかった。注射はお尻にうたれた。優しい先生ではあったが、寡黙で、その寒々とした病院のイメージもあり、霜柱の似合う感じの先生であった。

 昨晩、話題の映画、「感染列島」を見に行った。

 養殖の海老にまで、経済性だけを考えて抗生物質をバラまいてきた人間の性(自分のさがでもある)を見る感じであった。厳しい選択を迫られたWHOから派遣された医師(壇 れいさん)も良かったが、もし、思い出の軍医の先生が主人公だったら・・・などと想像した。

 年間3万人以上が毎年自殺し(その数倍の自殺企図者が存在する)、感染症や地震などで脆弱性をもった今の社会。長い人類の歴史を考えれば怖れるに足りないことかもしれない(人間の存在は何時も危機がいっぱい)が、何処か大切なことを忘れてきたのかもしれない。

 時に、暗い感情も大事にしつつ、理想を点検し、霜柱のような声を放ち、悔いのない人生を送りたい。

<対人関係8/8>

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