イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

もう一度、村上春樹・・・

2009-09-22 | 第十章「今ここでの恩寵」

 先週の金曜日から昨日まで、仕事を離れ、U先生の心理学の勉強会、そして村上春樹の小説「1Q84」に集中した。

 頭の中は、比較宗教学、生きがいの心理学、そして「1Q84」が頭を渦巻いていた。

 「1Q84」は不思議な小説ではあるが、基本的に信じて見える世界、見えなくなる世界が大きなテーマであるように想えた。善悪が相対化され、気持の悪いような現象学的な雰囲気(いつの間にか、読者を引力圏に引きこむような)・・・。しかも、人間を身体、生育史、魂から成り立つと考えると、人間の見たくない面も沢山書かれている。しかし、人の尊厳の核となるような愛そのものとしての魂を信じている普遍性があり、ほっとする。

 まだ、読まれていない方のことを想うと、あらすじを言うわけにもいかないが、ある、主人公の一人の結末を考えると、問題の難しさを心底感じる。こころは自由なはずなのに、何故?

 日本人とは何か(もっと普遍的なものかもしれない)を考える時、この「1Q84」は楽しみながら、何かを得られる小説なようだ。

(写真は、町田の勉強会の後で、鶴見川上流で写した鯉)

<日本人 6/8>

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