イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ほめる、と暗い暗い感情たち!

2010-02-04 | 第四章「愛とゆるし」

 若いころ愛読した庄司薫氏の「赤頭巾ちゃん気をつけて」を再読している。まだ、始めのところであるが、主人公が幼馴染でもある由美への感情が書かれているところがある(中公文庫 17ページ)。

 「・・・ぼくは小さい時から彼女と一緒に過ごすたんびに、百回のうち九十九回までは、腹を立てたり苛いらさせられたりして帰ってきたものだし、そのうち五十回は、もう合うものかと思ってきたにちがいない。ただ問題は、その残りの一回なのだ。・・・中略・・・ただ、なんていうんだろう、どうしようもないおかしな魅力を見せる残りの一回があるので困ってしまうのだ。・・・」

 日々の感情に気をつけて、それを思い出してみたり、誰にも見せないノートに感情を書き連ねてみると、何と暗い感情が日々駆け巡っているかを思い知ることができる。大切な人との感情だって、百回に九十九回は極端かもしれないが、調べると意外と暗い感情が多い。

 庄司薫氏も、こうした感情生活のありようを的確に捉えていて凄いと思った。気になる方は、ご自分の感情を一日振り返ってみると、意外な発見をするのではないか。私は、朝の感情を特に大切するように、生活を変えたりした。

 そして、他者との関係も感情ということから考えるといろいろ発見がある。薫ちゃんが由美さんの百回に一回の不思議な個性に気付くのも本当に大切なのだろう。本当にほめること、はそうした発見から始まるように思える。

 ほめる達人とお話したりしているときに気づくのは、この九十九回を乗り越えられるタフさと、貴重な一回に気がつく心の健康さだ。

 写真は、先日の雪の夜に帰宅途中で撮った写真。雪が降る中、街路灯がまぶしかった。

(感謝の領域<褒める>17/60)

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