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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

心の問題の回答は本人の中にある!(傾聴を考える 3/10)

2011-04-03 | 第八章「魂と聖霊」

 多摩動物公園は3月の震災以降月末まで閉園していたが、4月から開園している。昨日の土曜日、昼から行ってみた。天気に恵まれ、気温もちょうど良く。桜も開花しはじめていた。ミモザが枝もたわわに黄色の花をつけ、やっと春が来たなぁという想いを抱いた。

 動物園は、こころの健康と身体の健康を模索している私にとって、とても勉強になる発見の場である。

 例えば、シロフクロウを見ていると、身体(胴体)を全く動かさないで、首をさっと回転させる。その素早さは実に見事。身体の軸を見事に使っているのだ。太極拳・気功のスワイショウをしたら上手かも。

 インド象も、地震の後に、半月位閉園の休暇があったためだろうか。春だからなのだろうか・・・良く判らないが、とても元気になった印象である。身体の動かし方が気合いがこもっている。

 動物園の動物にとって、観客はどんな存在なのだろうか。食物などを与えてくれる人間に、あるいは優しくしてくれる人に感謝をしているように思うが、やはり、いろいろな人間がいるので、ストレスを感じることもあるだろう。そうしたとき、動物はどうストレスを解消するのだろうか。そんなことを最近考えている。

 さて、傾聴について進めてみよう。悩んでいる人に接して、普通の人はどうするか。話を聴いて、自分の経験から考え、あれこれアドバイスをしたり、時には指示をしたりする。世の中の多くのことは、この言葉を介してのコミュニケーションで解決するように一般には見える。特に利害関係(親と子、上司と部下、医師と患者、先生と生徒、売り手と買い手・・・)が絡むとその傾向に拍車がかかるようだ。

 しかし、良く考えると、多くの場合、本人がその回答に自分を合わせていたりするのであって、本人とアドバイスする人の見方は厳密に考えれば一致しているわけではない。さらに、本人が無意識の世界に隠れた自分の回答を、見出せないでいることも多い(自分の体験として)。

 心の世界での接近の仕方は、(通じる)言葉のやりとりより、言葉を直接介しない人と赤ちゃんの係わり方や、人と動物との係わり方がとても参考になる。

 動物に接する人は、動物に説教をしても多分上手くいかないだろう。

 恐らく、真の回答は動物の中にあると考え、動物の感情を理解することが巧みなキーパーは一流のキーパーになるのだろう。

 人間と動物を一緒にして、大変恐縮ではあるが、人間も動物と同じように身体を持ち、そして成育史を引きずるところは似ている。例えばチンパンジーと人間のDNAの違いも1.5%程度というし、想像以上に人と動物の違いは無いのかもしれない。

 臨床心理学で必ず学ぶカール・ロジャースの傾聴の基本は、≪回答は本人の中にある≫である。とても役に立つ考えである。周りの人は支援者以上にはなれないのだ。

 今回の大震災のケアを考える上でもとても大事だと思う。私の6歳の時の経験もそうだったが、≪あなたが悪くない≫、いろいろ言われても、それが心を立ち直らせる回答ではなかった。では、どのように、回答を発見するのだろうか・・・

 傾聴を考える 3/10

 

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