イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

≪役割≫を考えると観えることがある!(あなたとわたし 6/10)

2011-04-16 | 第八章「魂と聖霊」

 20年前に父が亡くなったが、亡くなる数日前に、「この本は良かった、中国の文化革命は本当に悲惨だったんだ。よかったら読むか?」と父から本を貰った。亡くなる直前の2カ月は、様々な思い出がある。癌の治療と、会社の経営問題という2つの重い課題の中で、読んでいた本は「上海の長い夜」(チェン・ニエン著 原書房)で、一時話題になった本であった。

 本というものは、不思議である。何か自分の準備が整っていない場合は、一時間も読まないうちに読めなくなってしまう。ただ、大切だということは判っており、手元に大切に残し、機会があれば再読しようと思う。「上海の長い夜」もそんな本の一つだった。

 父は60歳台で亡くなった。私も還暦となり、その時の父に近くなってきた。もう一つ、去年の終わりごろから、ベルリンの壁、東西冷戦の時代の裏側に興味が湧いて来たこともある。そんなこともあり、ふと手にとった「上海の長い夜」を読み始めている。結構長い小説であり、また、読みたい本も他にもあるので、読み終えるのは何時になるだろう。

 ただ、父が私に何かを託そうとして渡した本なのだから、何かを読みとらなければならないと思う。父は自分が父であることをきっと意識していたのだろう。それは、この年齢になってくると、昔より判ってくるようだ。

 そして、沢山ののうがきを語るでもなく、さりげなく「よかったら読むか?」は、≪役割≫を熟知していた人の言葉だと思う。

 U先生の生き甲斐の心理学(84ページ)に次の一節がある。

≪(3)役割遂行の上手な人:さりげなく、静かに、黙々として周囲の人に気づかれないように、心の負担をかけずに振舞う人が居ます。その結果、人々が心から感謝して、誰がしてくださったのだろうか、と探すけれど、判らない、これが最良の役割遂行です。≫

あなたとわたし 6/10

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