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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

舒明9年の日本のアマゾネス!(感情生活 7/10)

2012-05-30 | 第一章「意識と知覚」

 5月ももう少しで終わろうとしている。大国玉神社のくらやみ祭りで始まった五月も、波乱万丈の感情生活の中で終わろうとしている。そして、終わりは初めにもどり、くらやみ祭りの話題へ。

 思えば、くらやみ祭りの大国玉神社も名前でおわかりのとおり出雲系である。そして、くらやみ祭りで大切にされている野口家の御仮屋も、大国主命が府中にご降臨されたときに、主人の妻が出産中だったが決して忌まないということでお泊りになるという故事で大切にされている。

 出雲の神様というと、若いころは何か辺境の神様という感じであったが、昨年飛鳥を訪れ三輪山(出雲系の神様)に登ってみたが、決してそうではないと実感した。額田王が近江京に移動するときに飛鳥・奈良を象徴する三輪山を懐かしんだ歌を残しているが、伊勢神宮が表舞台に出る前(天武天皇、持統天皇の時代)は、三輪山が大和でもメジャーだったのだ。

 さて、東国の出雲系の話は『「天皇家」誕生の謎』(関裕二著 講談社)にいろいろ出てくるが、その中で日本書紀にでてくる上毛野形名(かみつけのかたな)の話がある。舒明9年蝦夷との戦いで形名が砦にたてこもり、蝦夷に囲まれた時のことだ。形名が劣勢で逃げようと考えていると。・・・

 ところが妻は「蝦夷に殺されようとは、いまいましい」と嘆いて、次のように語った。「あなたの祖先たちは、大海原を渡って海外を平定し、その武威は、後世に伝えられました。その誇りは、後世に伝えられました。その誇り高き先祖の名をあなたが傷つけば、笑いものになります」夫に酒を無理矢理飲ませた妻は、夫の武器を取って武装し、女人たちに命じて弓の弦を鳴らさせた。すると夫は気を取り直し、砦から討って出た。蝦夷たちは大群の襲来と勘違いし、退いたという。(147P)

 弓という飛び道具。考古学の研究によると、現世人類(5-6年前には現在の人類の祖先がアフリカを出発す世界に散らばることが、DNAの知見から現在定説になった)がネアンデルタール人等との生き残りの戦いで、飛び道具の発明が小動物を食するため有効で、重要だったという研究がある。そうした、人類の古い記憶がある飛び道具。弓を鳴らすことは何か太古の祖先を彷彿とさせる。思えば、くらやみ祭りにもやぶさめの儀式がある・・・。

 今日はこんな風に、生き甲斐の心理学と関係のない話になってしまったが、最後にむりやりに『生き甲斐の心理学』につなげてみたい。自分を守る。こころの世界では防衛機制というものがすぐ浮かぶ。なまみの心を守るためには、元凶の苦しい対象に対し人は逃げたり、他人のせいにしたり、意識的、無意識的に行動しがちだ(フロイトは14の防衛機制というように、これを14にまとめた。抑圧、抑制、昇華、合理化、感情転移、置き換え、知性化、退行、逃避、同一化、摂取、投影、反動形成、補償・・・である。)

 そして、防衛機制の知識を意識し、これを、うまく使うことで、豊かな感情生活を送ることもできる。逆に言えば、感情を抑圧するなどすれば、感情生活はうまくいかないことも。昨日のアイデンティティの問題と同様に防衛機制の知識とその活用の修業は感情生活の肝なのである。

 ライオンバス。恐ろしいライオンを何と楽しむ!私もますます防衛機制の修業をせねば。

 感情生活 7/10

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