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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

不安定な相手に接するとき!(愛の孤独 7/10)

2012-08-30 | 第四章「愛とゆるし」

 むづかしい人を支援していくには、昨日の求愛活動(接点を探る)の覚悟が必要だが、もうひとつポイントがある。相手の不安定さを、あたたかく見つめることだと思う。

 当たり前のことでは?と思われるかたも多いと思うが、これには深い意味があるのだ。まず、人は不安定な時は、普段なら判るようなことが心の防衛のメカニズムで見えなくなっている。では、その見えない回答は、相手側から見えるかというと、実は判らないと考えたほうが良い。自分と相手の生育史の違いは、実は決定的であり、近い関係にあっても、外れるものだ(運よく同じようなものでも微妙にちがう)。従って、心の世界では、寄り添い支援するスタンスが大事になる。

 さて、昨日の続きを、この観点で見てみよう。英語が全く分からないA君に対し、先生は接点を探る。それが色紙で言葉がけをすることであった。そしてA君(私だが)は反応する。「あか」、「黄い」・・・A君は意を決し、自分が知っていることを話しはじめる。

 しかし、不安定なA君は、まだ回答が全く見えていない。その証拠に、緊張しきっている、何となく投げやりに言葉を発している。日本語を話す無意味さを幼いなりに気付いてはいるのだろう。

 この時、先生は、どう感じたのだろう。おそらく、A君と程度は違うかもしれないが不安定だったと思う。ただ、大人の先生はA君より安定していて、A君の不安定さを暖かく見守ろうとする余裕があったに違いない。さらにロジャースの3つめのポイント、自分のこころの安定度をしっかり確認していたかもしれない。それで次のステップにうつることができたのだろう。

 因みに、今日の第2と第3のポイントをロジャースの言葉で述べると次のようになる。

 <クライアントと呼ばれるその中の一人は、不調和の状態にあり、傷つけられやすく、または不安定な状態にある>

 <治療者と呼ばれる第2に人は、その二人の関係の中で、調和を保ち、統合された状態にいる(純粋と一致)>

 愛の孤独 7/10

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