人を信頼しろ・・・この言葉は何度も聴いたし、その大切さも理解できる。
ただ、人を信頼するには、楽観主義というか本当の意志力が背景になくてはできないと思う。
どんな人をも信頼すること。それは、精神論ではできない。信頼は、どうも、相手を理解することと関係しているようだ。
相手が正常であっても、認知症であっても、神経症であっても、精神病であっても、貧しくても、社会的地位があっても・・・それを越える人格にたいする知見があると、もっとよい。
「生き甲斐の心理学」では性格形成論としてロジャースを大切にする。それを知ることで、人間は、みんなかなり違っていること(多様性)を学ぶが、同時に、どんな人にも非常に美しい一貫性があることを学ぶ。
福祉の仕事をかつて3年くらいしたが、ロジャースの性格形成論を身に着けているか否か、随分ケアの質が変わると実感したものだ。
さて、今、ふとマザーテレサのことを思い出したが、マザーテレサの活動も、別の意味で卓越した人間観に支えられているのではないか。
相手のなかに、すべてを越え、愛そのものがあることを信じる。これは、信頼する力を産みだす最大のポイントかもしれない。
ふれあいの訓練 9/10