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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

こころの健康と<新生児期と乳幼児期>!(みんなの病理論 6/10)

2012-10-08 | 第五章「和解と平和」

 歴史の中で翻弄される人間。いつの時代も大変だが、この10年とか20年の間に起こったことも、振り返ってみれば大変な変化だったと思う。グローバル化の嵐が吹き荒れ、東日本大震災などの大災害、その影響で家庭でも大きな変化があったと思う。昭和30年台がいやに懐かしく感じる今この頃である。

 その中で、逞しく生き抜いている人もいる一方、心の病気(神経症、精神病、人格障害)になる人もいる。自分を振り返っても、大きな変化の中で、何とか生き抜いてきたが、それは何であったかといわれると簡単に答えることができない。

 臨床心理学の知見の中には、こころの健康と生育史との関係を論じるものが脈々とある。『生き甲斐の心理学』を学ぶと、エリクソンの8つの人格形成論を学ぶ。その中で、0歳から7歳の<新生児期と乳幼児期>は8つのうちの3つが密集している大事な時期である。三つ子の魂百までも、ではないが、幼いころの経験は生涯影響すると思う。では簡単にエリクソンの理論を見てみよう(生き甲斐の心理学 139ページ)

 0~2歳 希望       基本的信頼感  不信感

 2~4歳 意志力     自律性  恥辱・疑惑

 5~7歳 目的志向性  自発性  罪悪感

 この3行の情報だけで、数時間語りたい内容がある。自分の病理に繋がる経験もあれば、自分の健全性に繋がる経験もある。今日は7歳の時に、家族で暮らしたアラスカの一年のことを想っている。1958年に南東アラスカのシトカという町で暮らした経験だ。雨が多く、森と海に囲まれた暮らしであったが、自然が豊か(魚など、釣り糸をたれればすぐ何かが釣れた)で家族団らんで暮らせた一生の思い出の地だ。

 さて、何年か前に、SNSでOさんを知り、間接的に星野道夫さんの偉業にふれたが、星野道夫さんの著書に『森と氷河と鯨』(世界文化社)がある。その冒頭にボブ・サムの話がでてくるが、ボブ・サムが大切にしたクリンギット族の墓地に関わる話だ。町のはずれにある、荒れたロシア人墓地をボブ・サムが一人で清掃を始めるのがことの始まりだった。

 その記述をみて驚いた。実は私が暮らした家が、何とそのロシア人墓地の隣であったのだ。表紙の写真は、当時のその家の前でとった私の写真。50年以上の歳月の中で、今はどうなっているのか、Googleの航空写真でも判らないが、星野さんがボブ・サムに感じたスピリチュアルなものを、私も当時の記憶の中に見つけてしまう。ひょっとすると、私はそこで、大切な健全な目的志向性とか宗教性とかを身に着けたようだ。

 自分を安定させる木をイメージしてくださいというワークショップがあったが、私の場合はこの家の裏の木なのだ。不思議な出会いに感謝である。

 きょうの一句。『自主性と 目的志向 罪悪感 5歳7歳 たましいの時』

 みんなの病理論 6/10

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