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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

時代のマンネリズムを乗り越えるスポット!(マンネリズムに陥らない 5/10)

2012-10-27 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 持統天皇の業績を考えると、くらくらとする。もちろん藤原不比等とか天武天皇とか、一緒に改革を進めた人々の存在は大きいが、持統天皇の変革も驚異である。

 記紀、萬葉集といった歴史や文学の完成。今では平城京をしのぐとされている藤原京の建設。薬師寺をはじめとする寺社の設立。律令国家への大宝律令。外交も白村江の戦いの後での難局克服。天皇家の複雑な後継者争いの収拾。そういった、日本の原型建設に大きな影響力をもっていたのは確実である。

 今の政治の混沌などを考えると、夢のような政治家であったと思う。そして、その原動力はなんだったかと不思議に思う。それは、普通では考えられないような悲惨な生育史(父が祖父を謀殺したり、母が狂ったり、複雑な結婚をしたり、戦争に従軍したり・・・)を克服してである。

 律令政治を実現しようとする、強烈なアイデンティティ。それもあっただろうが、日本人としてのアイデンティティも大事だったと思う。新羅や百済、唐などの複雑な国際社会の中で、どうアイデンティティを確立していったのだろう。

 奈良や飛鳥の南の地、吉野が関係しているのでは?壬申の乱の行動ルート。政権を握ってからの30回以上の吉野行幸。そんな興味の中で、最近、山本サトシ氏の「持統天皇の謎」(立風書房)を読んだ。旅行家の山本氏が丁寧にゆかりのある地を訪れ吉野の謎に挑戦している。

 吉野は、持統天皇に馴染みの地であるが、何と西行や芭蕉にも愛された地でもある。一見関係(時代も400~500年くらいづつ違い)ない3人であるが、山本氏はそれぞれの時代(3人の生きた時代はいずれも変革期)で偉業をなした背景としての吉野・旅の意義を見つめている。

 先日もブログでマンネリズムと旅行の関係を述べさせていただいたが、吉野という場所は修験道の祖ともいえる役の小角でも有名で、持統天皇の時代に実在した。日本神話にも禊と祓いの原型の話があるが、五感を刺激する吉野の自然から、マンネリズムから解放する何かが湧き出ているのかもしれない。

 じっくりと吉野に行きたいなぁ!

 「旅に出て 気分新し 五感から 湧き出る感情 静かな祈り」

 マンネリズムに陥らない 5/10

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