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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ストレスを味方にして、旅を楽しもう!(ひびきあう旅③ 5/10)

2013-08-09 | 第五章「和解と平和」

 昨日は以前から計画されていて、楽しみだった大菩薩峠に某仲間と出かけた。私は、2,000m級の山に登山するのは久しぶりで(数十年ぶり)、いろいろ準備もした。旅はリーダが計画をして、お任せで旅をするということも以前していたが、最近は、自分でそれなりに準備をするよう心掛けている。それが、旅を楽しむコツのひとつかなと思うようになったからである。

 ところで、旅の準備はストレスそのものである。え?と思う方もあるが、ストレスの定義を少し考えてみればわかる。生き甲斐の心理学では、理想と現実のギャップから生じる感情をストレス曲線としていて、準備は旅のあるべき姿に到達しようとするストレスそのものの営みになると思う。

 今回の大菩薩峠の準備(参加者としてであるが)。一番の不安は雷・悪天候であった。この2-3日は安定しているとはいえ、山の雷は大変である。私も知人が雷を命を落とした。大菩薩峠登山の仲間からも、登山用ヘッドランプとか、昔は考えもしなかった装備の必要性も教えていただいたりもした。そんな中で、一週間くらいは、不安感のアンテナをたて準備をしてきた。不安感のアンテナをたてるといろいろの情報が入ってくるものだ。

 ある方からは、山で積乱雲の中で過ごした恐ろしい体験談をお聴きした。ある方からは、今年の春に大菩薩峠に行かれたときの楽しい動画を拝見させていただいた。古本屋さんで目に付いたガイドも購入して研究したりした。体力の充実とか、いろいろ配慮したことも。

 旅の準備は最終的にチェックリストに集約される。天気の急変に備えた雨具や防寒用の準備、熊も出没ということで鈴まで持っていくことに。・・・人生もそうであるが、旅も紙一重で厳しい現実に直面したりするものだ。

 さて、昨日は、天気も青空が見えたりし安定し、仲間から山のいろいろ花や植物を教えていただきつ楽しく登山をした。動植物はジミではあるが、厳しい自然に耐えて人知れず生き抜いているようで実に美しい。私の準備=心配の大半は杞憂であったが、その心配は感情の世界の不思議さで、幸福感などの明るい感情をより沢山味わうための肥やしとなる。例えばウツの感情(雷がきたら大変だ)は幸福感(無事でなにより)に簡単に切り替わる。

 最後に、これまた読書会の準備で読んでいる、宮沢賢治の「注文の多い料理店」の序の最初を紹介しよう。昨日の大菩薩峠の逞しい生き物たちを思い出しつつ。

 「わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、きれいにすきとおった風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。

  また、わたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かわっているのをたびたび見ました。

  わたしくしは、そういうきれいなたべものやきものをすきです。」

ひびきあう旅③ 5/10

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