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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

思考・感情・行動のバランスをとるための旅!(旅の意味① 1/10)

2013-10-30 | 第八章「魂と聖霊」

 考えてみると、自分の世界といっても、一つではなく二つ以上の世界の中で日々生きているように思う。

 生計をたてる仕事の世界、家庭の世界、長年大事にしている世界、・・・そんな感じである。そうしたものを仮にA, B, C, D, Eと名づけてみようか。すると、Aの中では、殆どが幸福曲線(明るい感情の領域)であるが、Bはややストレス曲線(暗い感情の領域)が強くなってきたり、Cは何かストレス曲線より幸福曲線が大きくなってきたり・・・いろいろなことが時間とともに出てくる。

 そんな中で、自分の思考・感情・行動をバランスさせて生きているわけであるが、時にある世界でバランスを崩してくるということがある。思考は一見まともなのだが、感情や行動が変になってくる。ひどくなると思考・感情・行動がバラバラで錯乱きみというか・・・そして、不思議なのであるが、別の世界では何か幸福曲線で満たされていたり。

 こうしたことは、考えてみれば、人生の中でいくつもあったように思う。そんな時に、周りの暖かい配慮でストレス曲線から脱出できたり、何となくうまくいくようになったりすることもあれば、逆にどんどん深みにハマることも。

 そんな時に、どうしたらよいのだろうか。理論的には、感情の意味を深く考えて前向きに思考を展開していくことが大事なのだが。

 さて、飛鳥時代に日本の原型作りの多大な貢献をした女帝・持統天皇。他の天皇などと大きく違うのは、非常に旅をしたことである。白村江の戦いで筑紫に行ったり、壬申の乱で天武天皇とともに活躍したが、自らが政権の中心になってからも、吉野行幸などを30回以上している。

 この持統天皇の旅は様々な学者によって多様に解釈されているが、決定的なものはまだないようだ。ただ、私は政治的な背景があるにせよ、風光明媚な吉野に行ったのは意味があるように感じてしまう。そこは、生育史上の何かであり(天武天皇や親族の思い出の地)、幸福曲線に導く、あるいは安らぎを得る神秘的な何かがあったのではないかと。

 そして、そこで自分の感情を客観視し、思考や行動のバランスをとるための大切な時を過ごしたのではないか。

 当時は謀略が横行する、極めて厳しい政治の世界。自らも大津皇子を排するなど厳しい行動もされた。しかし、それは何かバランスのとれた行動だったように感じてしまうのだ。持統天皇の藤原京建設など、政治家として一流だったと思うのだ。

 蛇足だが、旅の詩人として芭蕉、西行は非常に有名であるが、万葉詩人として有名な柿本人麻呂には持統天皇の存在が大きい。持統天皇もやはり旅の人だったのではないか。

 魂の旅路① 1/10

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