イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

縄文人を体感してみる!(旅の意味② 1/10)

2013-11-09 | 第八章「魂と聖霊」

 身近な多摩センターであるが、この駅のそばに東京都立埋蔵文化財調査センターがある。長い名前なので、地元の人はマイブンと呼んでいる。10年くらい前に初めて行ったが、昨日は近くに寄ったついでに、久しぶりに訪れた。

 知る人ぞ知る。縄文文化は東日本が中心の文化なのだが、東京の多摩ニュータウンも丘陵内に1000箇所くらいの遺跡があるという。そしてマイブンには遺跡公園があり3棟の住居が展示されている。昨日は、午前中であったが、縄文時代の森林を再現したという公園内を散策し、3棟の住居に実際に入ったりした。その中で6000年前の竪穴住居に入ってみると、運良く職員の方により火焚きが行われていた。

 前日が雨だったこともあり、薪がしめっていて火が点きにくいとこぼされていたが、意外に天井が高く通風が良いようで、さほど煙たくなかったのが印象的であった。こんな中で家族が生活したんだな・・・

  

 私の血の中には、6000年前に竪穴住居に住んでいた祖先の血も(200世代くらい前なのだろうが)確実に入っているだろう。今の一見快適な生活と違った生活には、きっと辛いこともあったが、楽しいこともあったのだろうなと、しみじみ思う。そして、煙と揺らめく炎の中で、当時の祖先の体感をちょっと感じた気がした。

 生き甲斐の心理学を学んでいくと、自分のストレスの傾向を考えたりすることが多くなる。そして、その因果として生育史を見つめたり、さらに、解釈を深め生育史をより受け入れるようになってくる。

 自分の中の強いストレス曲線(暗い感情)を考えていくと、それを生んだ原型の体験を例えば7歳のころとかにしたなど気付いてくる。面白いことに、勉強して7-8年たってから、もう忘れていたような体験が、大きな意味があることに気づいたりする。私の場合は外祖母の影響だが、その外祖母も人間なので、様々な生育史を持っていたのだろう。

 そして、先祖の体験をどんどん遡っていくと縄文時代にたどり着くものもあるのだろう。もちろん遺伝子として残されたものもあれば、言語や習慣といった文化的な継承も馬鹿にできない。この竪穴住居の記憶も。

 ふと、死ぬ直前のことを想像する。ある聖職者からお聴きした話であるが、某氏は人生の最後を迎えたとき、自分の様々な過去が見事に縦糸と横糸が織り成す美しいタピストリーのように感じたそうだ。自分の生育史を呪いつつ最後の瞬間を迎えるのではなく、生育史の旅を実らせ、自分の織り成したタピストリーに感謝しつつ死を迎えたいものである。

旅の意味② 1/10

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