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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

天智天皇の真実は?(心の健康度 ⑥ 5/10)

2014-06-11 | 第五章「和解と平和」

 「生き甲斐の心理学」の師匠からの課題は「持統天皇の他者分析」なので、この2-3年関係ある歴史書、小説、漫画などを読み漁り、さらに現地に行ったりしている。そして、持統天皇の生育史にも大きな影響を与えているはずの天智天皇についても、今年は山科陵に行ったり、近江大津京遺跡に行ったりして妄想している。

 写真は、京阪の近江神宮駅近くの近江大津京遺跡の中心的な遺跡で、天智天皇が実際に執務をしたかもしれない中心的遺跡である。当時は海岸線がかなり陸によっていたようで、近くに琵琶湖があり、そして、河川を通じて瀬戸内海に通じることのできる国際的でもある場所である。

 私も海民の血が入っているようで、この遺跡は奈良の遺跡と比べても、何か強烈なアースフィーリングを感じる。さて、この天智天皇であるが、日本書紀や万葉集、その解釈本をいろいろ読んだが、何かよく判らないことが多い。特に大化の改新後の身の振り方(天皇にならない)は謎であった。これも、藤原不比等の政治的なフィルターで脚色された書紀のせいかと思ったことも。何か真実が観えていないいら立ちがあった。

 さて、そんな中で、一昨日から「捏造された天皇・天智」(渡辺康則著)を読んでいる。万葉集は和歌集で文学の対象と私も考えていたが、どっこい歴史の証言としても読めることを、この本は教えてくれた(筆者は万葉史観としている)。簡単にいえば、天智天皇は九州政権であり蘇我氏や斉明天皇・天武天皇の大和政権の系譜とは違うということだ、なかなか鋭い切り口で論証していくのだがゾクゾクとする。天武天皇は前半生が記載されていないので、いろいろ書かれているが、天智天皇もこの本のように韓人だった可能性、九州政権という可能性もあり驚きであった。しかし、何か真実に一歩近づいた感がある。それは萬葉集の脚注が自分にとっても謎だったこともある。

 昨年は、「本能寺の変431年目の真実」(明智憲三郎著)を読み、勝者が作った歴史の通説と実際の真実のありかたについて考えさせられた。これは、私たちの生育史にもあてはまる。自分の生育史の真実を自ら作ったフィルター(周りの文化、両親の影響など)で歪めてしまいがちだと最近は感じているからだ。

 そして、生育史の真実に迫るとき、それは表面的な善悪や時の価値観とは離れ、何か普遍的な何かが見えてくるようにも思う。

 しかし、そんな天智天皇の娘でもある持統天皇。どのように解釈するかさらに謎は深まり。これではいつまでたっても、論文が書けない(笑)。

  

  山科陵は、訪問したとき今日と同じような大雨だったが、ゾクゾクするような場所だった。

心の健康度 ⑥ 5/10

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