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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

異文化をつなぐ考古学や学問!二つの世界をつなぐ・・・(魂で感じる ① 8/10)

2014-11-17 | 第十章「今ここでの恩寵」

 私の父がマッサンと同じ竹原生まれ。そして、エリーさんは私の母と同じクリスチャン。そんなことで、朝ドラは何か他人事ではないところがある。いままで広島県の竹原には幼いころから、殆ど毎年訪れているが、朝ドラの保守的な竹原の雰囲気は嘘ではないと思う。マッサンは竹原で育ち、そしてエリーさんと結婚する。そしてずっと添い遂げる。とんでもなく違うようだが、日本とスコットランドの組み合わせはどうなのだろう。

 表層の違いは言葉をはじめ歴然と違うが、古層はどうだろうか。数千年前の新石器時代。日本は縄文時代。そしてエリーさんの古層はケルト文化。ケルトというとマイナーな文化のように思いがちだが、新石器時代はヨーロッパ全土を覆い、ドナウ川流域で暮らしていたケルト人もいたようだ(昨日初めて教えていただいたことだが)。

 私も、クリスチャンのはしくれであるが、自分の中で自分の文化とキリスト教をどう折り合いつけて行くかは、昔から課題だった。学校でも職場でもキリスト者はあきらかにマイノリティだった気がする。そんな中、キリスト教は1549年に日本に到着し以降500年近く日本に息づいている。人口のたった1%のキリスト教徒なので、日本に根付いていないと観るか、そうではなく、充分根付いていると考えるか。それは、社会の問題だけでなく私の内部の居心地の問題でもあったと思う。

 ところで、先日の縄文旅行で、縄文土器の中期によく図像が現れる半人半蛙が、日本だけでなく黄河文明、中東、そしてドナウ川流域でもあることを井戸尻歴史館で知った。

 

 そして、調べてみるとケルトと縄文が似ていることを故・岡本太郎さんが指摘をしていたり、ケルトと日本の比較研究している方が想像以上に多いことも知った。写真の半人半蛙は研究者によれば月の文化、女神の文化を表しているというか新石器時代の宗教・思想的は想像以上に世界で共通だったかもしれない。

 アイルランドは、そうしたケルト文化が背景にあったがキリスト教・カトリックを受容していく。そして同じころに日本は弥生時代を経て仏教を受容していく。しかし、根はかなり似ているところがあったかもしれない。マッサンとエリーさんが結婚し仲良く暮らせたのも縄文的=ケルト的感性が橋渡しをしていたかも。蛍の光が日本でもスコットランドでも愛されるように。

 今は遺伝子人類学の驚異的な発達で、かつては東洋人と西欧人は別の環境で長期間(例えば20万年とか)生きてきたので、文化も結構違うという人類多元説が主力であったが、それがたった5-6万年前までアフリカに一緒に暮らしているので似ているという単元説になった。

 これはかなり、思想や宗教でもコペルニクス的転回だと思う。例えば、5-6万年前、ホモサピエンスは同一言語、同一宗教を信じていたという仮説も真実味を帯びてくるのだ。

 この知見がら考えても、5000年くらい前の新石器時代に、世界各地に同じような思想や文化があったと考えることは不思議でない。5-6万年前にアフリカを出立した人類が、ユーラシア大陸の東と西に吹き溜まりのように古層の文化を残しているということが、あっても良いのではないか・・・

 こうして、今日も元気に妄想している。そんなことで、昔、U先生に紹介していただいた「ケルトの聖書物語」を今朝から読み始めている。

 最後に、解釈が世界を変えるという「生き甲斐の心理学」に想いを寄せてみる。心理療法やカウンセリングでも、その人の解釈のエッセンスは実に重要である。「日本とスコットランドは違う」という認識が、「日本とスコットランドは新石器以前の文化を随分共有しているので、とても似ている」と認識が変化すると、多分世界が変わる(マッサンもエリーさんも知らなかっただろうが)。同じように、私の中のちぐはぐさも解消したりする。

魂で感じる ③ 8/10

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