イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

戻るべき場所は・・・(仕事とか家庭とか ① 4/10)

2015-05-06 | 第二章「五感と体感」

 くらやみ祭りも今朝でおしまい。そしてゴールデンウィークも今日でおしまい。皆、仕事に家庭に・・・いろいろと戻っていく。私も、どこかに戻らなければ・・・。先日、よく行く東京都埋蔵文化センターに孫と行った。爽やかに晴れた五月晴れの日。縄文世界を再現したという、縄文の村(多摩ニュータウンNo.57遺跡)に寄った。

 万葉集に出てくる植物を体験できる万葉植物園は、奈良の春日大社のそばにあり、ゆったりと楽しめる場所だったが、縄文時代の埴生を経験できるのは、この縄文の村が最高だ(特に今は)。木々は日本の公園に当たり前にある梅や桜は一切ない。堅果植物(食べられる実がつく木々など)中心の埴生は、それまで来たとき良いなと感じたことは無かったが、今回は違った。火を焚いていたこともあり、まず臭覚で日本の一昔前がよみがえった。

   

 クルミや様々な木の実がなる木々。その中に春を感じさせる花も。えびねを観たときは嬉しかった。ラン科の植物で、日本をはじめ東アジアに分布しているそうだが、土地の開発等で準絶滅危惧種だそうだ。人気のある花は、江戸時代以降はさくらだが、その前は花といえば梅だった(平安時代など)。その前は・・・縄文時代は、えびねだったかもしれない(妄想だが)。

 木々の中にムクノキがあったり、ヤマデマリの花が美しく咲いていたり。そして、なだらかに乞田川に至る路には湧水もでていて、何かとても落ち着いた気分になった。

  

 さて、展示場も寄ったが、今月の一品には驚いた。こんな美しい土器が8000年前につくられていたとは。縄文中期から後期の土器は、さまざまに取り上げられ美術的にも高く評価されたりしているが、縄文早期にこれだけのものを・・・この土器の縁の波のような曲線を、どんな感性をもつ祖先が作ったのだろうか?涙がでるようだ。

  

 さて、戻るべき場所。現代はどういう時代なのだろう。サイバネティックスで有名なウィーナーは次の言葉を挙げている。「・・・最後のパラドックスであるものは、我々の社会の運命を制御する人々が、我々の環境を我々自身が変えることに関しては、やたらに急進的であると同時に、それに対する我々の適応性を決定する社会的なことがらについてはかたくなに保守的である。」(続々天才の世界 湯川秀樹著 P134)。こんな時代に私は生きているのだろうが、多分縄文時代の祖先たちは、気候変動等の厳しい外界に合わせて、適応性を発揮し生き抜いてきたかもしれない。ひょっとしたら、現代人と対照的なほど健康的だったかもしれない。

 私の戻る場所・・・やっぱり縄文時代かな?少なくとも生き甲斐の心理学は適応性が鍵なので。

仕事とか家庭とか 4/10

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