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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ヒスイを磨く!(五感・体感とストレス 8/10)

2015-09-22 | 第二章「五感と体感」

実は、先日の北陸旅行でヒスイ峡谷に行ったとき、ヒスイの原石を買ってしまった(驚くほど安価なので、まがい物かもしれないけど)。重量は約2Kg、見た目は石英のようであり、値札もXX円からYY円に値下げしていたので、ますます怪しかったが、その道の専門家らしい店員さんの朴訥さヒスイ峡に苦労して来た熱気で衝動買いしてしまった(因みに、ヒスイ原石はヒスイ峡では拾うことは禁止されている。

そして、帰宅してから、毎日のように磨いている。特にこれで儲けようとか思っていないが、なぜか落ち着く。そして、寺地遺跡の縄文時代の先祖になったような怪しげな満足感が。

ヒスイは、勾玉づくりなどに使う滑石と違う。何が違うかというと、硬度がダイヤモンドに近い6.5~7.0。私も磨いて分ったが、実に固く傷もつかない。ヒスイは確かに美しく魅力的であるが、これに穴を穿つという神業を6000年前以上に習得したのは、驚き以上である。この穿孔方法は研究によると、石英の粉末を研磨剤として使い、中空の比較的やわらかい管状錐で回転することであけたようだ。しかし、その努力はすさまじいものがあったに違いない。

今の世の中、実学が好まれ、効率とかがとても大事にされる世の中になってしまったが、縄文時代の祖先は、ヒスイ加工という実に特殊な技術を得、そしておそらく世界に類を見ない加工品を作った。

昨日は多様性の思想についていろいろ思索したが、このヒスイ加工も、どこかでつながっているようにも思う。当然ながらヒスイは祭儀に使われていたと思われるし、ある方は岩笛としてつかったのではないかという説も出されている。

今の世の中本当に大事なものということが見えにくくなっているが、縄文時代は、意外に皆見えていたのかもしれない。その証拠に、このヒスイ加工品(大珠等)は東日本全般で見つかっている。この多摩でも。

なお、小林達雄さんの「縄文の思考」(ちくま新書)を参考にしました。感謝します。

五感・体感とストレス 8/10

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