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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

森羅万象を楽しむ訓練 (不安感を思索する 3/10)

2018-01-05 | 第一章「意識と知覚」

 不安というのは自分の理想や現実への解釈から起こるんだと分かると、生き方も随分楽になるようだ。それから、自分のことだが、解釈をする前の一呼吸というか間のつけかたが上手になってくる。U先生のブログのバックナンバーを今朝拝読させていただいたが、その中に次のフレーズがあった。「ひたすら現象(森羅万象)を楽しむ習性をつけると良いようです」。そうだ、森羅万象を楽しむ。このような心境になれたら、素晴らしいなあ。そんなふうに感じた。

 ただ、日々不安感と戦っている人々にとっては、何を言っているの・・・とピンとこない方も多いと思う。自他肯定的な人生観を持ち日々生活をされている方はとっつきやすいかもしれないが、そうでないと分かりにくいと自分の経験上思う。とはいえ、人生経験の豊かな方や、科学的な思考を良くされる方は、様々な問題の解決の糸口は現状の把握が大事であることを良くご存じで、森羅万象を大事にすることには納得されるかもしれない。でも、不安感といった感情生活をにぎる領域でも、これが重要だとは私などはかつて考えてもみなかった。従って、森羅万象を楽しむというのは、多くの人にとって分かりにくい概念かもしれない。

 さて、持統天皇の生涯を考えてみよう。持統天皇に大きな影響を与えた人の中に、実母の遠智姫が居る。中大兄皇子(藤原鎌足が背後に)が蘇我本宗家を倒すために、蘇我倉山田石川麻呂に近づき、その長女と政略結婚をしようとする。その時、長女が結婚近くに失踪してしまう事件がおこり、困り果てていた時、石川麻呂の次女の遠智姫が身代わりに中大兄皇子と結婚する。それで、中大兄皇子などは盤石な基盤を作ることに成功する。その後、大田皇女、持統天皇(鵜野讃良)が生まれ、大化改新(乙巳の変)で蘇我本宗家が滅びる。その後、石川麻呂は右大臣の要職につくが、この段階で、中大兄皇子側にとって石川麻呂は邪魔になり、孝徳天皇により石川麻呂は排除(自死に追い込まれる)されてしまう(石川麻呂の変)。ちょうど、その事件が持統天皇の弟である健皇子の誕生のころと重なり、遠智姫は心労のため亡くなったとされる。この話には異説が沢山あるが、日本書紀を中心に物語を考えるとこんな風になるのだろう。

 そして、遠智姫の立場を考えると、夫が父親を実際に手を下したかは定かではないものの、夫が父を殺したと思っても無理のないことであり、また、実際の悲劇が起こる遠因として遠智姫が姉の身代わりとして、夫と父の関係を取り持ったということもあろう。夫の否定、自分の否定・・・つまり自他否定的になり、自らを滅ぼし亡くなる。本当に悲劇である。

 ただ、視点を変えて夫である中大兄皇子(天智天皇)や持統天皇(鵜野讃良)はこうした森羅万象をどう解釈し逞しく生き延びたのだろう。母が亡くなった当時の持統天皇は幼少であったので、大人になってからどう解釈しなおしたか。為政者の観点は単純な倫理道徳や正義の観点と違ってもおかしくない。恐らく、かなりな努力をしたと思うが、何らかのバランスある解釈に到達したのだと思う。

 写真は昨年に水族館で撮ったものだ。地球上に誕生した生命は人間だけでなく、クラゲも犬も・・・様々である。彼らは、それこそ五感体感で回りの森羅万象を楽しみ、的確な判断をしているのだろう。それができなくなると死滅する悲劇が待っているのだろうから。

 今年は、私も森羅万象を楽しめるようになりたいものだ。その訓練はなんだろうか。一つは傾聴訓練だと思うが、どうだろう。

不安感を思索する 3/10

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