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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

感情の激流を越えて・・・(私にとっての吉野 4/10)

2018-01-16 | 第二章「五感と体感」

 自分の感情の激流に気が付いたのはいつだろうか。社会人になって4-5年の時だったように思う。営業の仕事で最初は苦労したのだが、製品にも恵まれ仕事が順調に流れ出したころだった。一日、それこそクレーム処理や受注作業など悲喜交々の営業活動の中で自分の感情の激流に気づき、自分は変なのかと驚いたことがあった。あるお客様のところで悲痛な暗い感情を持っていたのに、数分後はにこにこと笑って幸福感を味わっている。これは何だろうかと。

 今となっては、生き甲斐の心理学を勉強したこともあり納得できるのだが、当時は自分が変になったかと心配した。激しい感情の流れを自覚できるときは、実はこころは健全で良い状態といえるのだろう。恐らく感謝の気持ちを胸に(こころの健全性のポイント)、顧客のために尽くしたいという、生き甲斐がはっきりしていたこともあるのだろう(これも健全性のポイント)。

 さて、壬申の乱のころの吉野の生活で持統天皇はどういう感情生活を送っていたのだろう。もちろん生死を賭ける状況下であるので、悲痛な感情に溢れていたのではと推察できるが、天武天皇の妻は持統天皇のみ、皇子も草壁皇子と忍壁皇子だけという少人数であったので、親密なあたたかい雰囲気もあったのではと思う。生き甲斐の心理学の理論を考えると、ロジャースの六条件に溢れた人間関係があり、それ故、天武天皇も持統天皇も自らの感情の激流をとらえ、的確な思考・行動につなげていたと思う。

 吉野を脱失して東国に強行軍で進む時に、良いことも悪いことも起こり感情の激流の中で進んで行ったと思うが、持統天皇は鈴鹿の山中で体調を悪くされたようだ。ストレスはある意味身体症状を越えて限界に向かっていたかもしれない。そんな時に、雷雨となり皆寒さの中で震えたようだが、三重の郡で小屋を焼いて暖をとることができたようだ。その後、吉報が来たりし、天照大神(伊勢神宮)を遥拝した記事もあり、日本書紀を読む限り「感謝」、「神仏」が見え隠れしてくる。死と再生のドラマ、感情の大きな変化などが展開していったのではないだろうか。絶望感、孤立感、混乱感から統御感、親密性などに変化していく。

 「感謝」は倫理道徳面でいわれることが多いが、心理学でも重要な要素であり、ロジャースの有名な理論でも、第一領域(自己構造と経験が重なる領域)が一言でいうと「感謝」であり、こころの健康や成長に重要な意味合いを持つようだ。

 今日は、もう一つ、天武天皇と持統天皇の関係を考えてみたい。両者は政治という面でも補完しあう関係であったことは日本書紀の記述にあり、非常に興味をそそられる。天智天皇ゆずりの緻密な政治力をもつ持統天皇と天武天皇は、お互いにないものがあり良きパートナーだったと思う。男女の仲などで同一性を求めたいのは人情ではあるが、実際はどうだろうか多様性があったほうが良い面も沢山あるように思われる。天皇陵の中で被葬者が特定された珍しい野口王稜(天武天皇・持統天皇陵)には、天武天皇が殯の後で棺に入れられて納められていたが、持統天皇は火葬されて遺骨が銀の骨壺に入れられていた。一つの陵に天皇と皇后が同時に入っている例は他にはないが、さらに異なる葬礼というのは本当に個性的だ。

 さて、男女の関係を論ずるときに、さまざまな側面があるが、人間が身体とこころ(成育史)と魂(宗教や哲学の領域)の3つの要素からできていると考えると、いろいろ整理できる。もちろん、この3つどれも大事である。

私にとっての吉野 3/10

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