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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

絶望感を感じたら・・・(未知の世界にこんにちは! 10/10)

2018-03-07 | 第九章「愛」

 昨日は腰越でのU先生の勉強会であった。腰越の勉強会は2008年に参加して以来なので、もう10年毎月のように通っていることになる。

 昼すぎの開始の時間より少し前に腰越に到着したこともあり、昨日の停滞感を感じた為か(笑)、いつもと違う初めての道をたどりながら会場に向かった。腰越川沿いに少し歩き、山茶花がきれいな道を抜けると見慣れた場所に。へぇという新たな発見があった。頭の中の腰越・会場付近の道がきれいに統合されたのであった。

 さて、エリクソンの人格形成論の最後は61歳以上として、知恵-自我統合性-絶望感の危機があるとされている。それについて今日は述べよう。

 終活とかエンディングノートとか、何か絶望感を湧き起こすような言葉を、最近よく耳にする。合理的で的確かもしれないが、何か元気がなくなる言葉で、カトリック信徒の私にとってはちょっと不快である。私が知っているある神父さんは、「人生を祝福する老いのレッスン」(バレンタイン・デ・スーザ著 幻冬舎)を書かれたが、このようにもう希望のある言葉を使って欲しいものだ。先の言葉も例えば終活は天国準備、エンディングノートはよきにはからえノートとかにしたらどうだろう(笑)。

 しかし、この絶望感にまつわる課題は人生最大の難問かもしれない。生まれた時は、悩むこともなく希望-基本的信頼感-不信感を乗り切った人も多いと思うが、知恵-自我統合性-絶望感はどうだろうか。

 この段階では人生の総仕上げという意味がある。死という全く不可知の世界を真面目に取り組まなければならない。そして自分のアイデンティティ(個人史や宗教・哲学)を深く内省し、解釈をしっかりと練りに練って、推敲する必要があるのだろう(人それぞれだが)。私が縄文時代を背景に主人公マポの生まれてから亡くなるまでの小説を書いたのも、この絶望感と向き合うためであった。特に、主人公だけでなく副主人公の臨終の場面も、自分の死のシミュレーションみたいなところがあり熱がはいった。

 小説を書いた後も、死者の書を読んだり、源信をテーマにした博物館の企画展を訪れたり、はたまたダンテの神曲を熟読し始めたりもしている。

 ところで、アラスカ時代の絶望感を蛇足かもしれないが思索した。先ほどまでGo*gleマップで幼い頃過ごしたシトカの町を探索していたが、見違えるように綺麗な町になっていた。私の住んでいたところは、今の墓地の近くであり、もっと当時は結構鄙びていた。人口が約3000人という町は当時の東京から見て豊かに見えた。ただ、町の外れにある私の黄色いペンキで塗った家は、暖房がきちっとしていて快適で広かったが、何となく暗く雨の多い天候のせいもあり、夏から秋でも、沈鬱であった。環境にも慣れないとことがあり、いらいらして両親に怒られ落ち込んだこともある。絶望感の原型がそれだったかもしれない。当時の記録を見てみると、怒る父も、新しい環境になじめないところがあり、過剰に反応したかもしれなかった。このあたりは、自分にとっては新発見だった。

 一つの場面の記憶がある。父が怒って夜一人外に出てしまい、心配したらしばらくして戻ってきた。そして、こんなことを言った。「隣のロシア人墓地で、祈ってきた」。仏教徒であった父が、十字架のある墓地で祈ったのはちょっと不思議だが、今考える、絶望感と関係あることだったかもしれない。

 内省をとおしての知恵、そして自我統合性というかアイデンティティ、これらが絶望感を感じたときの処方箋だとエリクソンは言っているようだ。そして、アラスカの生活は日本ではマイノリティのキリスト教徒にとって、逆転したところがあり、それなりの安定したアイデンティティの大きな流れがあったようにも思う。家族全員でとても大きなクリスマスツリーをつくり楽しんだ思いは、その後はなかった。

未知の世界にこんにちは! 10/10

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