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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

この暑い夏にラッキーなこと (縄文世界を感じるとき② 8/10)

2023-07-22 | 第十章「今ここでの恩寵」

この一か月はコロナの前に戻ったように、友人や知人と会食したり旅行をしたりお酒をのんだりした。そして、この世にありながら天国の気分を何度も味わったようだ。日常の中に永遠性を感じることも結構あるんだと嬉しかった。これは古今東西の哲学や宗教の中で地味に語られていることであると思うが、意外に知られていないことである。

このことに関連して・・・このところ八王子市の宮田遺跡の子抱き土偶について随分時間を使ったようだ。縄文時代の土偶であるが母子像を描いた土偶(神像というべきかもしれないが)で、無償の愛というのだろか、何かこころを動かされ気になって何年もたった。発掘された宮田遺跡にも何回か足を運んだりしたが、集中して情報収集したことはなかった。そして今回資料を集めたり専門家にお聴きしたりし、この土偶は何のために作られ、どのように使われたか・・まあ、5W1Hを考えようとしてみた。考古学者の中にはすでにそういう視点で考える方もいて、とても勉強になった。

優れた土偶は、国宝に認定されたりすることで分かるが、真善美というか芸術的にも価値がある。そして、その裏には必ず永遠性というものがある。それは宗教的という言葉に置き換えても良いように思う。どういうわけか、例えば約5000年前の社会は劣った社会という偏見が私の中にもどこかであったのかもしれない。アニミズムとかシャーマニズムとか現代人より劣った宗教。そんな感覚がどこかにあったかもしれない。そのフィールターの中で曇った目の中であれこれ考えても何か大事なことを落としていたように今は反省している。

考古学の世界は、学問の世界ではあるが、五感でモノに接することが基本のように思う。今の世の中デジタル化で視聴覚は毎日過剰な情報に出会うことができるが、五感はそんな薄っぺらなものではないし、またその五感で感じたものをうまい具合に自分の中で熟成して思索することができる世界のようである。子抱き土偶(表紙の写真 JR駅八王子の近くの「はちはく」にて筆者撮影)でいえばすでに亡くなられた浅川利一氏によって、小さな子抱き土偶はピンセットによって復元され、さらに後日見つからなかった頭部をも、釈迦堂遺跡の土偶を参考にして復元されたとのこと。時間をかけて何か永遠を見つめた成果物は実に迫力がある。

先日は上野を半日歩きまわり古代メキシコの遺品や日本の土偶、西洋美術館での絵画を見て回った。古今東西時代は変わっても、永遠性につながる何かは生みだされており、そして私たちにも人それぞれの領域でそれに触れるよう誘っているようだ。帰り道の上野公園の噴水でカラスと一緒に涼をとった。

縄文世界を感じるとき② 8/10

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       森裕行