朝起きてから、寝るまで、 「今ここ」という私のフィールドで、様々なヒト、モノ、コトに出会う。真善美にも出会う。
精神的に落ち込んでいるときは、すべての出会いが無味乾燥に成りがちである。逆にイキイキと暮らしているときは、見るもの、聞くもの、読むものすべてが心に響くようになる。
そして、その出会いが表面的な無味乾燥のものでなく、深い奥行きのあるものになってくる。魂の領域に届くように。
大学生の時に、理工科系なのに広告代理店に行ったある人が、勧めてくれた詩集が今でもある。既に亡くなられた吉原幸子氏の詩集である。その中の「無題」という詩の一節は次のように始まる。
風 吹いてゐる
木 立ってゐる
ああ こんなよる 立ってゐるのね 木
吉原幸子氏の豊かな感受性に驚くが、この一節はいろいろ考えさせる。木というモノが、立ってゐるのね と声をかけられているのだ。木との出会いの中で、我と汝を演じているのである。この詩に出会って、30年以上が経過するが、今になって、出会いの本質にやっと気がついたように思う。
これから5回、出会いについて考察していきたい。
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