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年のせいか時代のせいか、今年の冬の寒さは身に染みる。しかし、冬は悪い事ばかりではなく、大切なものを育む時ともいえるかもしれない。それは、ストレス(理想と現実のギャップとしての)が幸福への道しるべになるように。
さて、キリスト教では四旬節を経て春の復活祭を迎える。仏教でも花祭りの季節。季節は同じように毎年巡ってくるが、春は毎年趣を変えているようにも思う。季節は循環するというより螺旋状に変化しているのかもしれない。繰り返しのように見えても、らせん状に高みに向かっていければ、人生はなんと幸せなことなのだろう。
らせん状に良い方向に向かうにはどうしたらよいのだろうか。U先生のテキストには次3点が出てくる。①アイデンティティの統合。自分は何のために生きているのかという自問自答は統合へのヒントなのだろう。②新たなアイデンティティをもとに手堅い現実吟味力を発揮して進むこと。③自分や他者を傷つけないようにする防衛機制の発動。
このようなことがうまくでき、らせん状に高みに向かえるのだろう。高みそれは愛そのものかしら。
人間のこころの世界は海のように広大である。意識された世界は意外に狭いが、不思議なメッセージは突然であり、ただ有難いものである。
高齢者の仲間入りをしてから、時々亡くなった祖父母がより近く感じることがある。私の祖父母は皆明治生まれであり、私が2歳のころ、東京物語のように東京に上京してきた祖父母と四人一緒で日光東照宮に行った記憶がかすかに残っている。全く育ちも職業も違った4人が孫の私を引き連れどのような想いで参拝したのだろうか。不思議な縁というか摂理というか、そうした大きな世界が垣間見えてくる。
二世代前ではなく、100世代とか400世代前といった縄文時代の祖先。誰もその時代の栄光や貧しさを語ることもなく名前さえ残っていない。しかし、その祖先が居たから今の私がいるということもあるのだろう。そして、それぞれの時代の祖先も亡くなった祖父母を温かく思い出したり、魂の世界を大事にしたことは確かだ。墓も村の中心広場など身近な場所にあったりして、現代人よりも豊かな宗教性をもっていたように私は秘かに思っている。
3/10 らせん状に幸福へ
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縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。
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森 裕行
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