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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

健全な劣等感で生き抜く!(思考・感情・行動 9/10)

2012-04-28 | 第十章「今ここでの恩寵」

 エリクソンの人格形成論では8歳から12歳にかけて、技能(Competence)の時代で、ポジティブな感情として勤勉性、ネガティブな感情として劣等感が形成されるとしている。生育史論議は大切なのであるが、それを別にしてもエリクソンが指摘した、技能-勤勉性-劣等感の3つのキーワードを頭に入れとくと非常に役立つとU先生(「生き甲斐の心理学」の著者)から学んだ。

 劣等感というと、何か出口がないようなイメージがあるが、この3つの関係を知っていると、技能をコツコツ身に着けるという世界に気付く。

 世の中では、何か才能に恵まれているとかいないとか・・・そういう眼で見るむきもあるが、人は才能の有無に関係なく、ある特定の環境に放り込まれるのが常である。そして、その中で生き抜くために環境に適応していく。確かに個性があり、それ故、特定の状況では生き抜くには無理なケースもあるとは思うが、たいていの場合はうまく生き抜くチャンスが与えられると思う。

 環境に初めて入ったときは、そこでの初心者で、その環境では劣等からスタートする。劣等感を感じるのは当たり前である。その時、暗い感情をバネにして、生き抜くために技能をコツコツ習得しはじめるが重要。他人は深層心理学的には自分から見ると驚きの対象であるので、自分に様々な脅威を与える反応がある。しかし、その中にあっても技能をコツコツ習得する。それがカギのようだ。

 さて、とは言っても苦手なものもある。苦手なことをやらざるを得ない。そんなケースだ。私の場合、7歳のころの友達の交通事故死による、車の運転嫌いがあった。50歳台になり、サラリーマンをやめて介護・福祉業界で働いた時、福祉車両の運転や運行管理を任されることになり、タクシーの運転もできる二種免許を取得したことがある。心理療法的には何となく、行動療法に似ているが、この時の経験は貴重だった。

 私以上に、車が嫌いになるような生育史をもっている方が、立派に合格し職業としての運転をされていた。

 思考・感情・行動 9/10

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