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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

変化するときに、見えてくるもの見えなくなるもの (10/10 世界を広げて楽しく暮らす)

2021-04-09 | 第一章「意識と知覚」

 大きく変化するときに見えてくるものがあり、逆に見えなくなるものがある。

昔中学生のときに昆虫の完全変態とか不完全変態ということを学んだが、例えば青虫が蝶に変態することを考えてみよう。葉を食べ散らしとかく嫌われがちの青虫だが、あるタイミングでアミノ酸レベルまで細胞が分解し新たな身体を得るための蛹(さなぎ)の時期を経て、地上を這いつくばる青虫とは全く異なる蝶に変身する。昆虫の一生としては子孫を残す時期であり、その使命を全うしているわけだが、大きく変身を遂げた蝶にとって新しく見えてくるものは何だろうか?

人は蝶のように完全変態することはないが、年齢ごとに身体の変化があり、やはり見えてくるもの見えなくなるものも、それなりに変わる。幼稚園に通うときに下から見上げた親は大きく、歩幅も大きかった。それが高校生くらいになると歩幅など気にならなくなり、私の頃であればタバコを吸っている姿が気になったり。

体の変化から離れて、環境の変化も大きい。私は幼いころに日本の小学校からアラスカの小学校に1年転校したりしたことがある。文化が変わったので、日本では経験しないことをアラスカで経験した。毎朝学校で国家を歌ったり、時には昼に訳が分からない中で皆の前でスピーチをしたり(させられたり)。一年後に日本に復学するとアラスカで同じようなことをしてたのに廊下に立たされたりした。

仕事や業種が変わったりして、新しい環境の中で見え始めるものもあれば見えなくなるものもある。私はキャリアパスなどを全く無視して職業選択をした時があり、貴重な経験をした。他業種の人を安易に批判できなくなったのも、そのおかげかもしれない。

今は文化の違いではないがコロナ禍で多くの人は世界的な規模で新しい日常を経験したようだ。普段気にもせずできたことができなくなる不便さは当然としても、逆にオンラインで味わう便利さともどかしさや疲れを感じることも。五感・体感を持つ人間そのものを意識できた良い機会なのかもしれない。

さて、時代による変化はどうだろうか。私は日本史が好きだったが、学校では弥生時代以降のことはよく勉強したように思う。貴族の時代から武士、そして明治維新とか、大きな変化の時はあったと思うし。その変化もある程度わかる。しかし、私が今興味をもっている縄文時代はどうだろうか。日本という名称をつかう時代は約1300年であるが縄文時代はその10倍くらい長い。海水面で考えても100m以上低かった時代(氷河期)もあれば、火山の大噴火で500年とか人が住める環境にない広大な地域もあったことも。私の現在興味のある縄文中期を過ぎての縄文後期も冷涼化とか大きな気候変動があったようだ。そんな長期の時間の流れの中で私の祖先は命のバトンタッチを切れ目なく繰り返し、おかげで今の自分があることも忘れてはならない。

写真は韮崎市の縄文後期中ごろの遺跡周辺。積石遺構や仮面土偶がでてきたりした後田遺跡周辺だ。この遺跡が栄えたおおよそ3500年くらい前も激動期だったようだ。今も激動期でどんな将来があるのか見通せないが、当時も同じような不安が渦巻いていたと思う。文化が青虫から蝶になるための蛹のような時期。縄文中期から後期。社会の変化は激烈だったように思う。縄文土器といわれて多くの人がイメージする厚手で装飾性が高い火炎土器などが、結構実用的で蓋まである姿に激変してしまう。あるいは環状集落などが消えてしまう。それは一例であるが、大きく変わっていく。

おそらく何かが変換され、見えていたもの見えなかったものも大きく変わったのだろう。

話は急に小さくなるが、私もこの韮崎市にも思いがある。20-30年前の時代であるが、韮崎に訪れることが何回かあったし泊まったこともあった。しかし、この時は縄文時代の遺跡について関心がなく、全く異なる印象をもっていた。

先日訪れた韮崎民俗資料館で三十三番巡礼所巡りで御朱印を戴いた縄文の仮面小町ウーラ(後田遺跡)。尖石の国宝・仮面のビーナスに似ているが何を語ろうとしているのだろうか。難しい時代ほどその言葉が聞き取りやすいのでは。

10/10 世界を広げて楽しく暮らす

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