イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

聖武天皇の光と影・・・(女帝の心中を想いつつ 10/10)

2017-06-20 | 旅・雑記帳

 今日は、朝から自己混乱感について考えている。この感情はエリクソンによると、忠誠、アイデンティティと共に考えるべき感情ということになる。

 そして、その原型は13歳から22歳ごろと一般に言われているようだ。自分のことを考えると、カトリックの環境の中で成長していくのだが、高校2年生17歳のころに自己混乱感原型が形成されたように思う。丁度学園紛争の時代と重なり、実存主義なども華やかであった。言葉がなかなか見つからないが、逆回心といったような大きな変化で、今考えると良く生き抜いたという感覚、さらに周りの親しい人々への感謝が湧きおこる。それが、次のアイデンティティ、あるいは忠誠心を得る対象ができることで、20歳の全般を乗り切ることができたようである。ただ、まだ不完全で全面的な回復は40歳台になるのを待たなければなかった。

 さて、7-8世紀の時代。持統天皇の孫聖武天皇の人生を見てみよう。奈良は好きだが、その中でも東大寺は好きな場所である。大仏殿を見ると何か落ち着くのだ。U先生と生き甲斐の心理学の学徒による懐かしい奈良旅行でも東大寺の二月堂をはじめ、ゆかりの地をいろいろ訪れた。さらに聖武天皇と光明皇后の陵まで訪れ感動した。

 しかし、聖武天皇の人生を辿ると、母の元正天皇、文武天皇、元明天皇、持統天皇、天武天皇などの世代と比べると、まさに自己混乱感の激しさを感じてしまう。たまたま読んでいた梅原猛氏の「海人と天皇上」朝日新聞社1991年 によると、そもそも母藤原宮子が、不比等の娘とはいえ海人で不比等の養女の可能性もあるそうだ。そう考えると、社会的なプレッシャー(長屋王との関係)の中で、自己混乱(例えば、平城京から、いろいろ宮を移す行動)等も理解できるように思う。また、その聖武天皇の娘の孝謙天皇の不安定さもわかる。ただ、聖武天皇と言えば大仏というように、その不安定さを払しょくするように仏教への帰依・信仰も凄い。まるで、自己混乱感の光と影で、強大な大仏が形成される。

 自己混乱とアイデンティティや忠誠心の関係を見てきたが、その中でやっと次の私の課題が見えてきたようだ。

  尚、この10回のブログはU先生のブログ第十四章「奈良京都は何故私を幸福にするか」から貴重なヒントをいただいた、あらためて感謝する。

女帝の心中を想いつつ 10/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

------------------------------------------------------------

 

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

 

1.紙の本は 

 

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

 

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

 

  住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2 

 

2.電子書籍は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで

 

  次をクリックしてください。

 

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


 

  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 

また、問い合わせがありましたが、私の電子書籍は現在この縄文小説

 

だけです。同姓同名の方の著作がありますが、私の著作の確認はこちら


回帰性のある不思議な旅!(女帝の心中を想いつつ 9/10)

2017-06-19 | 旅・雑記帳

 私も旅行が好きな方で、いろいろなところに行った貴重な想いでが多い。しかし、いま生き甲斐の心理学を学ぶ学徒の立場から考えて、人生に大きな意味のあった旅を3つ挙げてみよと言われるとどうだろうか。

 一つは、20歳に父の実家に三週間くらい滞在した旅。主に祖父のブドウ畑の手伝いと従兄弟たちとの語らいだった。一つは生き甲斐の心理学の師匠や学徒の皆さんと言った奈良の旅。もう一つは旧石器時代からの黒曜石鉱山や諏訪周辺の神社に行ったときであろうか。

 それらに共通するのは、自分の祖先がお世話になったと思われる聖地である。何か懐かしい感じが残り既視感があるというか、そんな場所だ。

 そして、それまでどこかにあった自己混乱感が統合され、それからの人生に変化がもたらされる。今まで見えなかった課題が立ち上がり、生き甲斐に満ち溢れてくる。

 ここで重要なのは、今まで見えなかった課題=ストレス曲線の発見ということだ。決して幸福曲線だけでない。

  持統天皇は吉野に30回以上行幸されたが、それも回帰性のある旅だったのだろうか? 

女帝の心中を想いつつ 9/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

------------------------------------------------------------

 

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

 

1.紙の本は 

 

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

 

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

 

  住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2 

 

2.電子書籍は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで

 

  次をクリックしてください。

 

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


 

  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 

また、問い合わせがありましたが、私の電子書籍は現在この縄文小説

 

だけです。同姓同名の方の著作がありますが、私の著作の確認はこちら


佐保路で自分の祖先を考える (女帝の心中を想いつつ 7/10)

2017-06-18 | 旅・雑記帳

 私事で恐縮であるが、40歳台のある時に突然信仰を持った。それは劇的な変化であった。生き甲斐の心理学でも「信じて見える世界、見えなくなる世界」を学ぶが、正しく理論どおり信じて見える世界が広がり始める。

 そして、信じて見える世界のひとつだと私は思うのだが、自分のルーツが気になっていく。自分のルーツを辿り始めると、自分の存在を俯瞰できるようになるのかもしれない。その結果の一つが、5000年前の自分の祖先を妄想した縄文小説であるが、なかなか楽しい。

 今日は、私の孫娘がキリスト教の初聖体を授かる。そんなこともあり、自分の中のキリスト教(カトリック)について、この2-3日自分の母が都心に居ることもあり訪ねたりして考えた。さらに、江戸の殉教の地に近い二つの教会も訪ねミサに参加もした。孫娘で母から始まったキリスト教(カトリック)も4代になる。そして、それは不思議とも言える縁とか摂理の中で続いてきたと実感できる。

 これは、信仰の問題であるが、命のリレーも自分が知っている5-6代を考えても不思議である。それが、私たち人類がアフリカを出立したころから考えても2000代くらいなのだ。実に神秘的である。

 今朝は、藤原不比等に関係して、宮子の不思議な伝説などを勉強していた。超有名人でさえ、歴史に記載されているのはほんの一部。真実はやみの中のようだ。勿論、女帝・持統天皇も何らかの信仰を持っていたと確信しているので、家族のルーツに興味をもっていたのだと思う。どんなルーツを女帝は考え受容し、それを一つの励みとしていたのだろうか。以前行った奈良の佐保路にまた行きたくなった。

女帝の心中を想いつつ 8/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

------------------------------------------------------------

 

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

 

1.紙の本は 

 

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

 

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

 

  住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2 

 

2.電子書籍は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで

 

  次をクリックしてください。

 

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


 

  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 

また、問い合わせがありましたが、私の電子書籍は現在この縄文小説

 

だけです。同姓同名の方の著作がありますが、私の著作の確認はこちら


自己混乱と女帝の仲間たち (女帝の心中を想いつつ 7/10)

2017-06-16 | 旅・雑記帳

 もう14年くらい経ったが、外資系某社を辞めてから妻と南紀の白浜温泉に行ったことがある。その時に牟婁温泉でのんびりしたのだが、女帝・斉明天皇他皇族の方々が1300年以上前に行幸されたことを初めて知った。

 その後、U先生の生き甲斐の心理学を学び続けたのだが、他者分析は歴史上の人物から学んできた、そして当面のケーススタディの課題が女帝・持統天皇ということもあり、持統天皇の祖母でもある斉明天皇も研究したりした。

 斉明天皇の行幸は、孫の障がいを持ち生まれた建皇子(持統天皇の弟)が夭折された際に、こころの傷をいやすために保養に行ったようだ。日本書紀には、このころの建皇子を想っての斉明天皇の歌が6つ掲載されている。どれも名歌で、これを読むと、何故万葉集に掲載されなかったか不思議に思ってしまう。有名な額田王の歌といわれる、「熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな(万葉集1-8)」の歌を斉明天皇の歌とする説もあるが、まんざら全くの間違いとも思えなくなる。

 斉明天皇は、不運な建皇子だけでなく娘の間人皇女と合葬するように希望し、実際にそのように埋葬されたようだ。またその墓の前に大田皇女(持統天皇の姉)が埋葬されているので、当時の人々も生前と同様に仲良く家族で憩う斉明天皇を想い幸せなあの世を祈ったことであろう。最近は、飛鳥の牽牛子塚古墳が、八角形墳であることもあり斉明天皇陵ではないかと考古学者の間では注目されているが、大田皇女の墓も発見され真実味が増している。私も、昨年訪問したが、何とも言えない深い気持ちになったものだ。

 

 さて、持統天皇のことになるが、持統天皇も夫の崩御の時に長歌と短歌を歌っていて、その歌が万葉集に掲載されている。様々な解釈がされているが、私は歌われている神丘が吉野ではないかと推察しており、そう考えると吉野への天武天皇の逃避行の思い出、そして30回以上におよぶ持統天皇の謎の吉野行幸と重なり、斉明天皇と同様に持統天皇の想いや周りの親しい人たちへの想いが湧いてくるようだ。

 心が乱れた時、自己混乱の時に旅行や五感体感への癒しは大事である。さらに、こころをゆるせる人たちとの語らいも大事である。

 持統天皇は、大田皇女や建皇子、間人皇女のように斉明天皇からは愛されなかったようだが、天武天皇、草壁皇子、異母姉妹の元明天皇や県犬養美千代、文武天皇の別の親しいグループがあったように思う。それは、良い意味で甘えの構造の原型の人間関係だったかもしれない。しかも、理知だけのお付き合いではなく、感性も含めて自他肯定的な自然体の関係であったように思えるのだが。

女帝の心中を想いつつ 7/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

------------------------------------------------------------

 

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

 

1.紙の本は 

 

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

 

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

 

  住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2 

 

2.電子書籍は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで

 

  次をクリックしてください。

 

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


 

  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 

また、問い合わせがありましたが、私の電子書籍は現在この縄文小説

 

だけです。同姓同名の方の著作がありますが、私の著作の確認はこちら

 



劣等感と技能の関係とは?(女帝の心中を想いつつ 6/10)

2017-06-14 | 旅・雑記帳

 私は幼いころから理科系の血を引いていて文科系ではないという自己概念をもっていたようだ。しかし、理科系志望ではあったが、中学校の初めに小説を書いたりした。何か胸の内に表現することの喜びが芽生えていたのかもしれない。しかし、中学校2年の時に国語の成績は最悪であり、担任の先生からも「来年は受験でもあり国語はなんとかしなくては!」と激励された。劣等感の塊のようだった。

 国語の試験は特に長文が苦手で4択問題などは、どれも正しいようで選ぶと間違いだった。書道の時間もあったが、何の興味もわかず結果も最悪であった。そして、中学3年となり、夏休みになった。国語の問題集を買って毎日勉強をしだした。受験を成功させるためにも仕方がないと思っていた。そのうち、問題集の志賀直哉の小説の一部とか、問題を解いていると国語が好きになってくるようだった。そして、国語の成績が二学期になりあがり、最終的になんとかなった。

 そのうち、私立の大学の工学部に入学できた。私の入った大学は1,2年は教養科目が多く、専攻は決めなくて済んだ。そして、1,2年のうちに文科系のサークルに入ったり従兄弟の影響を受けたりで、理科系とはいえ文科系的な色彩の強い管理工学科に進級した。そして、そこで実権心理学に出会ったり、サークル活動を通じて小説などを書いたりした。しかし、自分的には理科系の自己概念があり、それ以降就職したりしても、自分の文章力などには自信がなかった。

 そんな私であるが、「生き甲斐の心理学」の師匠に出会い、NPO活動として、ブログを毎日のように書くことになった。そして、10年以上不思議な勤勉性を発揮して書き続けた。そして昨年末に274ページの縄文小説を出版してしまった。まだまだ下手だと自負しているものの、評判もそこそこであり嬉しくなった。ありがたいことに、経費的にも長続きしそうで、今後も書き続けることができるようだ。縄文小説を書くようになったのは、私の国語にたいする劣等感だ。私の得意だった数学などは、逆に私の自己実現の道と関係なくなった。これも不思議だ。劣等感は人生のナビのようだ。

 ところで、持統天皇のことだが、持統天皇の生涯を概観させていただくと、天皇になったのは棚から牡丹餅のようなものでなく、はっきりとした意志の中で、勝ち取ったように感じる。通説によれば、持統天皇の父は母方の祖父を謀殺し、母が錯乱し早死にしてしまう。この他にも父の天智天皇は、当時の政治状況の中で謀略等を繰り返し、恐らくそうした父に女帝は反感をもったと思われる。しかし、それにも関わらず、持統天皇は父と同じように政治に身を置き、祖母の巫女的なところも引き継ぎ東アジアでは特異な天皇になる。

 祖母の皇極天皇に愛された大田皇女。持統天皇は皇極天皇が作った吉野宮に30回以上行幸したのだが、これはひょっとしたら巫女としての技能研鑽の意味もあったかもしれない。

 劣等感、勤勉性、技能は実に不思議な関係がある。世の中の常識や倫理道徳とは違う水脈が通い、人を想わぬ方向に誘う。

 写真は山科の天智天皇陵。この陵は被葬者がほぼ特定できる陵として知られている。持統天皇が晩年建設に関与したことも間違いないようだ。大津皇子を愛していた父天智天皇。その大津皇子を謀殺した持統天皇。持統天皇は天智天皇の前で何を受容し祈ったのだろう。

 女帝の心中を想いつつ 6/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

------------------------------------------------------------

 

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

 

1.紙の本は 

 

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

 

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

 

  住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2 

 

2.電子書籍は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで

 

  次をクリックしてください。

 

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


 

  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 

また、問い合わせがありましたが、私の電子書籍は現在この縄文小説

 

だけです。同姓同名の方の著作がありますが、私の著作の確認はこちら