近所の店で、お茶の葉の袋に懐かしい地名を見付けた。
《日田市刃連町》
「ねえ、これ読める?」馴染みの店員さんに声掛ける。
「ハ・・?レン・・?マチ?」
「ふふ、ゆきいまちって読むんよ。私は日田出身だから読めるけど、普通は読めないよねえ。」
地名って難しいよねえ、などと話して帰った。
刃連町には中学時代、仲良しのクラスメートがいた。
一度遊びに行ったことがある。
今はどうか知らないけど、当時は農村地帯だった。
家の裏には広い畑があって、赤いのや青いトマトが幾つも成っていた。
友だちは手招きするといたずらっぽく笑い、赤いのをちぎって私にもくれた。
かぶりつくと青臭い匂いが口いっぱいに広がって、
『なんて美味しいんだろう!こんな美味しいトマトが食べられるなんて、農家はいいなあ・・!』
と思ったのだった。
そんな思い出を、夕方、娘に話していたら、
「あー、だからお母さん農家に嫁にきたんやね~。タダで美味しいもん食べられると思ったんやろ?」
「うん」
と、大笑いだった。
底抜けに明るかった〆代ちゃん元気かなァ?