立ちまち月
満月の二日後の月。
十六夜(いざよい)の月よりも遅く、夕方月の出を立ったまま、まだかまだかと立って待っている間に出る月という意味。
そおそお、李白が月とお酒を題材にした詩、腹心の友、聡明アンちゃんが教えてくれました!
これこれ!
月下独酌 李白
(げっかどくしゃく りはく)
月下独酌 李白
花間一壼酒
獨酌無相親
舉杯邀明月
對影成三人
月既不解飮
影徒隨我身
暫伴月將影
行樂須及春
我歌月徘徊
我舞影零亂
醒時同交歡
醉後各分散
永結無情遊
相期遥雲漢
現代語訳
花の咲き乱れるところに徳利の酒を持ち出したが
相伴してくれる者もいない。
そこで杯を挙げて名月を酒の相手として招き、
月と私と私の影、これで仲間が三人となった。
だが月は何しろ酒を飲むことを理解できないし、
影はひたすら私の身に随うばかりだ。
まあともかくこの春の間、
しばらく月と影と一緒に楽しもう。
私が歌えば月は歩きまわり、
私が舞えば影はゆらめく。
しらふの時は一緒に楽しみ、
酔った後はそれぞれ別れていく。
月と影という、この無情の者と永く親しい交わりをして、
遥かな天の川で再会しようと約束するのだ。
休肝日の無い年中無休の私立美術館…
今夜は何を思うかな…
十六夜(いざよい)、立ちまち月、居待ち月、寝待ち月、更け待ち月…と続くのであ〜る。