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シーアンドレール構想 秋田港拠点化へ推進協

2008-05-22 22:50:35 | 鉄道・公共交通/交通政策
シーアンドレール構想 秋田港拠点化へ推進協 (河北新報) - goo ニュース

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 秋田商工会議所や秋田県など秋田県内外の官民14団体は6月下旬、鉄道輸送ルートと組み合わせることで秋田港の拠点性を高めようと、「秋田港シーアンドレール構想推進協議会」(仮称)を設立する。東北地方整備局が実施した輸送実験が成功し、構想の実現性が高まったことから、秋田港再整備などの課題に官民挙げて取り組む。

 協議会は秋田商議所、県のほか、県貿易促進協会、秋田市、東北地方整備局、日本通運、JR貨物、秋田臨海鉄道、地元金融機関などで構成する。

 実務担当者による幹事会を設けるほか、県や東北地方整備局が事務局となり、行政支援や秋田港再整備、ポートセールスの方策などを検討する組織も発足させる。構想に詳しい大学教授を顧問に迎える計画もある。

 構想の実現にはロシア・沿海州との定期航路開設や、鉄道輸送コストと船賃の圧縮などが課題となる。今後整備される秋田港の新コンテナヤードまで、臨海鉄道を約1キロ延長させることも必要になり、各検討組織で実態調査や計画の具体化を話し合う。

 協議会は当面、トヨタ系生産子会社セントラル自動車(神奈川県相模原市)が2010年、宮城県に進出することなどをにらみ、自動車や自動車部品のロシア、欧州への輸出をターゲットに構想の実現を目指す。

 日本海側の他港を経由し、秋田港に寄港してもらう「三角航路」開設が近道との指摘もあり、同じくセントラル自動車の進出を受け、完成車の積み出し拠点を目指す酒田港との連携も模索する。

 東北地方整備局が今年1月、仙台港や秋田港で実施した輸送実験では、秋田北港駅でのコンテナ積み替え、鉄道輸送による振動や温湿度に問題点は見つからず、構想の有益性が明らかになった。

 協議会事務局の秋田商工会議所は「県内経済が落ち込む中、シーアンドレール構想は唯一の明るい希望で、県民の期待も大きい。官民挙げて山積する課題を一つずつ解決したい」と話している。

[秋田港シーアンドレール構想]秋田港までの鉄道輸送ルートを確立し、宮城県や岩手県のほか首都圏や中京圏からも貨物を集め、ロシア・沿海州との貿易を活発化させる。沿海州のボストチヌイなどからシベリア鉄道を使えば、日本の自動車工場が林立するロシア・サンクトペテルブルクまで貨物を輸送することができ、日本と欧州を結ぶ一大物流ルートが確立することになる。
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夢のない現代にあって、この構想は珍しく夢に溢れている。ロシアに日本企業がそんなに進出しているとは知らなかったが…。
いずれにしても大量輸送ルートの開拓はぜひ必要だ。

ロシアは北極海以外、ほとんど海に接していない。北極海は冬の間ほとんど凍って使い物にならないから、ロシアは冬でも使える輸送ルートを昔から喉から手が出るほど欲していた。ロシアが歴史上、何度もトルコと戦争したのも結局、不凍港が欲しかったからである。

ロシアとの長い対立を経たトルコは今もNATO(北大西洋条約機構)への加盟を目指すなど「西側指向」で、ロシアの思い通りにはなりそうもない。とすれば、ロシアにとって次に来るのは海運ではなく鉄道ということだろう。なるほど、シベリア鉄道なら北極海がいくら凍っても物資を輸送できる。

この構想は、うまくいけば日本~ロシア間の新たな安定的物流ルートの開拓につながる。日本国内の鉄道貨物輸送も活性化する。鉄道貨物輸送が伸びればトラック輸送に比べて環境にも優しい。ぜひ実現してほしいと思う。

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